2018年10月17日

エフィッシモが2年ぶりに日産車体株を買い増し

本日エフィッシモが日産車体の変更報告書を提出しました。保有割合は19.69%から20.76%に上昇しました。前回エフィッシモが保有割合の増加に関連する変更報告書を提出したのは2016年8月5日ですので、約2年ぶりに買い増したことになります。

最近60日間の売買の状況を見ると、2018年8月ころから日産車体株を市場で取得していたようです。

日産車体とエフィッシモはかつてもめていました。ざっくり言うと、日産車体は日産自動車グループのCMS(キャッシュマネジメントシステム)を利用しており、日産車体のB/Sには直近でも日産グループファイナンス㈱に対する預け金114,577百万円を計上しています(関連当事者との取引より)。エフィッシモはこれに目をつけ「受け取り金利が低すぎる!」と主張し、株主代表訴訟をかつて起こしました。

日産車体の親会社は日産自動車で、保有割合は50.00%です。どんな株主提案をしようと可決されることはないでしょう。しかしエフィッシモはなぜ今になって買い増したのでしょうか?株価を見てみましょう。

2014年~2015年あたりの水準と比べて安いですかねえ・・・。エフィッシモの日産車体株の取得単価ですが、保有株数32,643,900株、取得資金の総額24,695,336千円のため、1株あたり757円です。2016年8月5日時点の取得単価は745円でした。

日産車体のHPでプレスリリースなどを見てみますと、どうも日産車体は「完成検査に係る不適切取り扱い」ということをやってしまったようです。2017年10月に「当社車両製造過程における完成検査の一部不備について」というプレスを公表しています。http://www.nissan-shatai.co.jp/NEWS/PDF/20171005_kanken.pdf

やはり何かしらのイベントがあり、株価が下がってしまうとアクティビストは見逃してくれないようです。

 

 

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