2021年05月12日
旧村上ファンドは三信電気の自己株TOBに応募したらいくら儲かるのか?
以下のとおり三信電気が2度目の自己株TOBを公表しました。1度目は総額200億をかけたものの、旧村上ファンドの株式をすべて買い取れず、その後、旧村上ファンドに買い増されてしまいました。そして2度目は150億円かけます!トータル350億円なり!
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120210511411167.pdf
2020年11月11日に提出された旧村上ファンドの変更報告書によると、保有株数は6,709,100株、取得資金の総額は約105億円ですので、1株あたり1,569円で取得していることになります。※グループ内で株式を動かしているかもしれませんので、もしかしたら実際の取得価格はもっと安いかもしれません。
今回の自己株TOB価格は2,249円ですので、売却価格は2,249円×6,709,100株=約151億円です。売却益は(2,249円ー1,569円)×6,709,100株=約46億円です。
そして自己株TOBに応募するのは旧村上ファンドのうち、三信電気株を保有する㈱シティインデックスイレブンスと㈱エスグラントコーポレーションです。法人株主による相対取引のTOBへの応募なので、税務メリットが取れますね。
さて旧村上ファンドには151億円のキャッシュが入ってくるかもしれませんし、今回の自己株TOB価格は市場価格を上回っているので他の株主の応募があれば按分になるため全株売却できない可能性もあります。ただ、相当のキャッシュが入ってくるであろうことは間違いありません。
そのキャッシュが新たな投資先や既存投資先に振り向けられるということです。