2019年08月09日

ユニゾHDをターゲットにしたエリオットの狙い

当然投資ファンドですから、儲けることが狙いです。手っ取り早く儲けるためには、エイチ・アイ・エスがTOB価格を引き上げてくれればよいです。でも、エイチ・アイ・エスがTOB価格を引き上げない、もしくは引き上げても期待値には届かない場合もあります。

その場合、エリオットはユニゾ株をエイチ・アイ・エスのTOBに応募しないこともあり得るのではないでしょうか?エリオットは、アルプス電気とアルパインの経営統合の際、両社の株式を取得しました。オアシスがアルパインを攻めましたが、結果的には統合議案は可決されました。そしてアルプス電気は株主還元を強化すると発表しました。想像ですが、エリオットはキャスティングボートを握り、アルプス電気と交渉し、アルパインの総会で経営統合議案に賛成票を投じるのと引き換えに、アルプス電気から株主還元を引き出したのではないでしょうか?

エイチ・アイ・エスのTOBが成功しても取得する株式は45%です。うまくいって45%ですから、実際には30%~35%程度しか取れない可能性もあります。そうなると、例えばエリオットが更に買い増し、10%程度の株式を握った場合、エリオットの協力なしにはユニゾHDの経営ができません。

エイチ・アイ・エスがTOB価格を大幅に引き上げたら、応募してエリオットは退出。中途半端な引上げだったら、保有を継続してエイチ・アイ・エスがユニゾHDの株価を引き上げるような施策を実行するよう交渉。

エイチ・アイ・エスがTOB価格を引き上げなかったら?ユニゾHDに株主提案をしたり、経営改善要求をしたりする。ってなシナリオでしょうかね。

 

 

 

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