2019年08月14日

二度も狙われたマクセル

村上ファンドがまたマクセルHDの株式を買い増しています。2018年10月24日に5.16%の大量保有報告書を提出し、2019年5月13日には保有割合が14.70%になったことがわかりました。

一方マクセルHDは2019年4月26日に250円の特別配当と自社株買い50億円を実施すると公表しました。村上ファンドはこの公表を受けて、保有株7,840,800株のうち180,500株を5月7日に市場内で売却しましたが、5月26日までは1株も売却していないようでした。しかし5月27日以降、市場内で売却を開始し、6月10日と11日に市場外でUBS証券に対して合計2,935,100株を売却しました。そして、市場内での売却も続け、7月11日に保有割合が4.95%になった旨の変更報告書を提出しました。

おそらくもうマクセルHDの株を買い増すことはないだろうと一般的には見られていたと思われますが、村上ファンドは再度マクセルHDを買い増し始めました。8月13日に提出された変更報告書によると、保有株数2,677,700株、取得資金の総額4,154,918千円のため、1株当たり1,552円で取得していることになります。6月28日時点でも保有していますから、特別配当250円を受け取りますので、実質的な平均取得単価はもっと低いでしょう。

特別配当をはきだし、自社株買いもやったマクセルHDに対して村上ファンドはまだ何かを求めています。株価を上げるための何かです。更なる配当、自社株買いなのか?それとも第三者との経営統合なのか?マクセルは特別配当や自社株買いだけに頼り過ぎました。企業防衛体制も合わせて検討すべきだったと思います。

 

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