2020年03月30日

東芝機械に対する村上さんたちの今後の行動

対抗措置発動議案が可決されましたので、村上さんたちはTOBを撤回するとのことです。そして、報道によると発行差止請求もしないようです。では、村上さんたちは今後、どういう行動に出てくるでしょうか?

①東芝機械株を売却

いずれ売却するでしょうが、この株価水準では売却しないでしょう。

②東芝機械株を買い増し

かなり株価が下がっていますから、買い増してくる可能性はあります。ただ、20%まででしょう。20%を超えて取得しそうになったら、またサブマリン型買収防衛策で対抗されます。

しかし本当にまた20%以上買う!と主張してくるリスクがないとも言い切れません。現在の東芝機械の株主構成がどうなっているのかはよくわかりませんが、経営方針などを明示し、ある方法を使ってサブマリン型買収防衛策を否決しにくるかもしれません。以下の方法です。

No.784 なぜ村上さんたちは東芝機械の対抗措置発動議案にこうやって対抗しなかったのだろうか?

まあ、現実的にはコストと時間をかけて、20%以上買うことはしないのではないかと想定されます。19.9%まで買って、軽計画の進捗状況を確認したり、経営改善要求をしたりしてくるのでしょう。これまでやってきたことの繰り返しになる可能性があります。

③株主提案

6月の定時株主総会に向けて株主提案をしてくる可能性はあります。ただ、対抗措置発動議案が可決されましたから、たぶん、例えば村上さん側の方を社外取締役で送り込もうとしても他の株主が反対するでしょうね。現実的には、可決できるような提案をすることは難しいように思います。

④その他

・・・ほかにありますかね?その他の施策を今ごろ村上さんたちは考えているのかもしれません。一つあるのは、ネガティブキャンペーンの展開でしょうね。でもあまり派手にやると、「結局支配しているのは村上世彰さんじゃないの?」ってことになりかねません。そうなると外為法上・・・。

いろんな策を考えるのが村上さんたちの仕事です。株価を上げ、儲けるためにいろんなことを考えるのが彼らの仕事です。ときに対象会社が「嫌がらせじゃないか!」って思うことだってあるかもしれません。ですが、そういうことをいろいろと考えて会社にアプローチし、株価を上げて設けることが彼らの仕事なのです。だってお金儲けをすることは悪いことではないのですから。

そういったアクティビストたちのアプローチから、会社を守り、有事にしないための策を日ごろから考えておく必要があります。

 

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