2018年09月25日

北越製紙が大王製紙株式を買い増し

本日9月25日に北越コーポレーション(北越製紙)が大王製紙株式の変更報告書を提出しました。保有割合は21.23%から22.26%に上昇しました。北越と大王製紙ですが、もめてますね・・・。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018092000887&g=soc

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23422080T11C17A1X13000/

北越製紙は2012年に大王製紙株の2割を持つ筆頭株主になりましたが、大王製紙創業家から買い取ったもので、大王製紙の経営陣は歓迎していなかったそうです。創業家が株式を売らなければならなくなった理由は、有名ですね。カジノです。

皆さん、北越製紙を覚えていますか?そうですね。王子製紙に敵対的TOBを仕掛けられた会社です。王子紙氏が水面下でTOBを打診したところ、買収防衛策の導入、三菱商事への第三者割当増資を立て続けに公表し、結果、王子製紙によるTOBは失敗しました。まあ、当時の北越製紙の反論も情緒的な感じがしましたね。

今度は北越製紙が大王製紙に仕掛けるのでしょうか?見ものです。なお、変更報告書を見ると、7月17日から市場で北越製紙が大王製紙株を取得しています。株主構成を見ておきましょう。

法人株主比率56.9%-北越紀州21.7%=35.2%、伊予銀行4.8%、愛媛銀行4.7%、農林中央金庫2.8%の合計47.5%が外部から見た安定株主比率です。この会社、外国人株主比率6.4%、個人株主比率8.2%と非常に低いです。この株主構成だと、市場で集めるのも限界があるように思いますし、安定株主比率を考えると過半数を取るのは厳しそうです。

北越製紙がどういう戦略をもって大王製紙株式を買い増したのかはわかりません。「生意気だから脅してやれ!」と考えた可能性も否定はできません。

北越製紙さんが大王製紙を支配したいと思っているのであれば、ご自身がかつて仕掛けられたように、正々堂々とTOBを仕掛けるべきと私は考えます。

 

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