2022年03月31日

乾汽船さん、お疲れさまでした

乾汽船の株式を最大で29.99%保有していたアルファレオがおそらく最終の変更報告書を提出しました。保有割合は6.00%から4.37%になりました。これでもう1%売却しても変更報告書は出ません。

乾汽船さん、お疲れさまでした。廃止した買収防衛策を再導入したのはご英断だとは思いますが、やはり買収防衛策を継続しておいた方がよかったのではないかと思われます。廃止せずに買収防衛策を継続していれば、そもそもアルファレオのターゲットになることもなかったのではないでしょうか?

やはり買収者が株式を買っている途中で買収防衛策を導入してしまうと、どうしても「準有事導入」という形になってしまいますし、買収者も買収防衛策を導入された以上は戦わざるを得なくなります。買収防衛策を導入されたから撤退したとは思われたくないからです。

ですので新たなターゲットであるクックパッドも同じです。買収防衛策を即座に導入したのはよいのですが、これでアルファレオの攻撃がおさまるかといえばそうではないでしょう。

乾汽船さんも、ほぼほぼ有事の状態で買収防衛策を再導入し、アルファレオに株主提案をされたり、裁判を起こされたりしましたから、対応するためのアドバイザリーフィーが相当発生したのではないでしょうか?

やはり大切なことは有事になったらどう戦うか?ではなく、有事にしないことなのです。

 

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