2019年05月09日
日本製鉄が事前警告型ルール(買収防衛策)を廃止
本日、日本製鉄(新日鐵)が買収防衛策と呼ばれる事前警告型ルールを更新しないことを公表しました。
当社株式の大量買付けに関する適正ルール(株主共同の 利益の確保・向上のための買収防衛策)の非更新に関するお知らせ
長い間、事前警告型ルールを維持してきた日本製鉄がとうとう廃止しました。これ、けっこう大きなニュースだと思います。
日本製鉄の安定株主比率は、おそらくさほど高くはなく、国内外の機関投資家の賛同がないと株主総会を通せないと判断したのでしょう。
しかし、見方を変えると日本製鉄は「当社は買収防衛策を導入して守る会社ではない。買収防衛策で対抗できるような買収者は当社に寄ってこないだろう。海外の同業が買収提案をしてきたら買収防衛策では守り切れない。であれば否決されるくらいなら廃止してしまおう」と考えたのかもしれません。
私は、事前警告型ルールについては工夫すれば継続できると考えています。そんなに難しい工夫ではないのです。しかし、日本製鉄は廃止してしまいました。個人的感想を申し上げると、日本製鉄にはぜひ継続していただきたかったと思っています。
詳しくはいずれコラムで分析してお伝えします。