2020年01月17日

この程度の覚悟で敵対的TOBを仕掛けたんですか???

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/011701025/?P=1

さっそく日経ビジネスにHOYA鈴木さんのインタビュー記事が掲載されました。

今回のニューフレアテクノロジーに対する敵対的TOBが失敗に終わったことに関しては、

Q)東芝によるニューフレアのTOBが成立しました。どのように受け止めていますか。

A)東芝がどのような意思決定をするかは5分5分だと思ってTOBの手続きを始めました。東芝がそういう結論に達したということを尊重します。

今回の勝負を5分5分って読んでたんですか?ちょっとセンスないっすよ。今回のHOYAが勝てた可能性は1%もなかったですよ。だから緻密で大胆な戦略が必要だったのに、それも考えずにやったのでしょうか?

ダメもとでやったということですかね?ま、HOYAはそれでもかまわないでしょう。でも「HOYAって敵対的TOBを平気でやる会社なんだよな?」って提携先や取引先、今後出資する先から見なされるリスクはあります。だから敵対的TOBを仕掛けるかどうかは慎重な検討が必要なんです。いろんなリスクがありますから。

ま、素人だからこういう安易な敵対的TOBを仕掛けてしまうのはしょうがないですね。

しかし、大和証券さん、大丈夫ですか?価格を引き上げる予定もなかったこのような敵対的TOBのアドバイザーになぜ就任したのでしょうか?大和証券さんはこれから東芝とのビジネスは見込めませんよね?東芝とのビジネスなんて失っても構わないぜ!と考えて、勇ましくアドバイザーに就任したんですよね?

そして、無残に失敗した、と・・・。私のお客さんは全員「何がしたかったの?」とおっしゃっています。たぶんこのHOYAの鈴木さんのインタビュー記事を見た人みんなが「大和さん、大丈夫?誰も大和さんに敵対的案件のアドバイスを求めないよ」と心配していると思いますよ・・・。

ところで、佐々木ベジさんに敵対的TOBを仕掛けられたソレキアのアドバイザーも大和さんでしたよね???

守る方も攻める方も失敗した訳ですね・・・。

敵対的TOB対策ってけっこう難しいんですよ。「東芝がOKって言ってくれるんなら買いたいなあ。じゃ、敵対的TOB仕掛けてみるか!」なんていう勢いだけでやっちゃダメですよ・・・。HOYAの鈴木さんにこの程度の意気込みしかないのだったら、大和さんがいさめないと。「敵対的TOBをなめちゃあいけませんよ!」って。

成功させるためには緻密な戦略が必要なんです。守る方も攻める方も!

 

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