2022年12月08日

ジャフコが自己株TOBの「不実施」を公表

本日8:15にジャフコが以下のプレスを公表しました。予定していた自己株TOBを「実施しない」という内容です。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/8595/tdnet/2213658/00.pdf

以下でもお伝えしていますが、価格決定期間中(11月30日~12月7日)のVWAPが2,362円となり、レンジ価格2,525円~2,828円に届かず、前提条件を満たせなかったことが理由です。

https://ib-consulting.jp/newspaper/4606/

ただし、この前提条件を旧村上ファンドが放棄し「2,362円マイナス1%ディスカウントの価格でも応じます」と言ってくれたら、自己株TOBを実施する可能性はありましたが、以下のとおり放棄しませんでした。読みやすくするため( )などは削除しています。

上記のとおり、本VWAPは2,362.4136円と本価格レンジの下限未満となったことから、当社は、株式会社シティインデックスイレブンス並びにその共同保有者である株式会社南青山不動産及び野村絢氏が、当社がシティらとの間で2022年11月25日付けで締結した公開買付応募契約書に定めるシティらによる応募の前提条件の一部又は全部を放棄し、所有する当社株式の全てについて本公開買付けへ応募を行う意向の有無を確認したところ、シティらには本応募契約に基づいて応募を行う意向は無いとの回答でした。

「意向は無い」 なので自己株TOBは実施しないことになりました。そして応募契約も終了しました。なので旧村上ファンドは今後ジャフコ株を買い増しすることは可能ですが、有事型買収防衛策が生きているのでルールを守る以上はこれ以上の買い増しは難しいです。

そして今後ですが、上記プレスには以下のように書いてあります。

シティらが保有する当社株式の取扱いについて、当社は継続してシティらと協議を行ってまいります。また、当社が2022年11月25日付けプレスリリース「株主還元方針の見直しおよび資本効率の向上施策について」 において公表した株主還元の方針等につきましては、本公開買付けの実施を前提とした部分もございますが、今後の株主還元の方針等につきましても、引き続き検討し、決定次第お知らせいたします。

継続して旧村上ファンドと協議していくようです。まあ、そうなりますよね。ジャフコ:出て行ってもらいたい、村上さん:出ていきたい、とお互い最終的なゴールは一致しているのですから、あとは「いくらで?」という話です。ただ、今回の自己株TOBはジャフコの首を絞めることになりかねず、今後の株価の重しになるリスクがあります。以下有料コラムです。

https://ib-consulting.jp/column/4599/

例えば以下のような新たな対応策を取らないとけっこう難しいのではないかと考えます。

https://ib-consulting.jp/column/4595/

https://ib-consulting.jp/column/4601/

 

 

 

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