2023年05月09日

フジテックへの株主提案に対する野村アセットの議決権行使結果

野村アセットマネジメント(以下NAM)が2023年1月~3月の議決権行使結果を公表しています。

https://www.nomura-am.co.jp/special/esg/pdf/vote2023_q1.pdf

2月に行われたフジテックの臨時株主総会におけるNAMの議決権行使結果は以下のとおりです。

NAMはフジテックが追加選任しようとした取締役候補者に反対しました。理由は「候補者は当社基準を満たすものの、定款上の上限を超える候補者が付議される中、株主提案による候補者に比べて選任の理由が明確でないと判断し、反対」です。

そしてNAMは株主提案にもほぼ反対しています。まずオアシスによる取締役解任の株主提案に対してはすべて反対です。理由は「昨年の株主総会で選任された社外取締役を任期中に解任するよう求める議案であり、提案株主には特に高い説明責任が要求されますが、本議案については説明責任を十分に果たしていないと判断し、当社基準に則り反対」だそうです。

そしてオアシスによる取締役選任の株主提案に対しては、2名の候補者に賛成、4名の候補者に反対です。賛成・反対の理由は「不適切な関連当事者取引に関する提案者の指摘には一定の合理性が認められると判断。定款上の員数の上限を考慮し、提案の理由と特に整合性の高い候補者2名に賛成、その他の候補者4名に反対」だそうです。

株主提案に対するスタンスはやはりけっこう厳しいですね。なかなか日本では株主提案は通らないということです。ただこれ、臨時株主総会じゃなくて定時株主総会だったらどう判断したんでしょうね?解任の株主提案に関して「任期中に解任するよう求める議案」と書いてありますから、定時株主総会だったらまた判断が異なったのかなとも思います。

 

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