2019年03月27日
伊藤忠に「完敗」したデサントに2つの誤算(日経ビジネス)
という記事が日経ビジネスに掲載されています。記事の中で気になるところがありました。
そもそも資本面で有利に立つ伊藤忠を相手に石本社長が勝とうとするのであれば、ホワイトナイト(白馬の騎士)を立てるしかなかった。昨夏のワコールホールディングスとの包括業務提携で、石本社長が狙ったのはまさにそこだったが、結局は資本提携に発展させられなかった。これがもう一つの誤算だ。
「奥の手」として米投資ファンド、ベインキャピタルと組んでのMBO(経営陣が参加する買収)も検討していたが、これは伊藤忠の賛同なしには成立しづらいことは分かっていた。ベイン案でも当初から上場廃止後に伊藤忠が3割を保有する株主として残ることを前提にしていた。伊藤忠の資本の力を薄める方策は事実上、尽きていたのだ。
確かにおっしゃる通りです。完全に伊藤忠の影響力を排除したいのなら、ホワイトナイトに救出してもらうしかありませんでした。しかし、デサントは最初っから防衛手法の選択をミスしたのです。ワコールが伊藤忠相手にホワイトナイトになってガチンコでケンカしてくれるとも思えませんし、ベインとのMBOでは勝てません。
伊藤忠の資本の力を薄める方法は事実上、尽きていたのかもしれませんが、戦う方法はまだありました。少なくともこのような完敗はしなかったはずです。また、この戦いですが、実は伊藤忠もミスをしています。そのミスにデサントとアドバイザーが気付けば、助かるかもしれない方法はありました。
詳しくはNo.546 伊藤忠vsデサントを振り返る~ここでこうしておけばデサントは助かったはず~をご覧ください。