2019年04月25日

大坂には手を出すなよ

今日の日経「私の履歴書」に興味深い内容がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO44137080U9A420C1BC8000/

村上世彰さんは彼が通産官僚のころから旧知の仲だ。「大阪には手を出すなよ」。アクティビスト(物言う株主)に転じた彼にクギをさしていた。が、忠告は無視された。うちがメインバンクの阪神電気鉄道株を買い占めたのを機に対峙した。「タイガースがほしい!?」。冗談じゃない。

やがて村上ファンドは行き詰まり、宙に浮いた阪神株の引き受け先が焦点に浮上した。

2006年、阪急電鉄の角和夫社長が強い意欲を示された。関西は私鉄王国。路線が重ならない他社も候補だったが私は終始、「阪急・阪神」で動いた。

阪神本線と阪急神戸線は競合路線だ。だが「線より点」。両社が起点とする梅田の再開発は今、関西経済の起爆剤として期待が高まっている。

アクティビスト・ファンドが銀行の言うことなど聞くはずがありません。そもそも村上さんは「株主主導のコーポレート・ガバナンス」を構築することを一つの目的としてファンドを立ち上げたのではなかったでしょうか?であれば、債権者主導のコーポレート・ガバナンスを敷いていた銀行の言うことなど、反発することはあっても従うことなどあり得ません。むしろ「大阪には手を出すなよ」の一言が村上さんの闘志に火をつけた可能性もあります。

 

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