2019年07月12日

ユニゾHDは4度の増資で防衛力が低下したそうです

日経電子版にユニゾHD、4度の増資で防衛力低下 HISがTOBという記事がありました。記事によると

大株主には共立や新日鉄興和不動産、興銀リースなど、みずほ銀行の旧興銀系企業が並ぶ。長期保有の株主が多く、従来は買収されにくい株主構成だった。ところが、18年5月まで過去5年で4度、公募増資を実施し、外国人と個人の株主が増えている。

外国人の比率は19年3月期末で17.2%と、14年3月末の8.9%からほぼ2倍となった。個人投資家は同期間に9.3%から28.2%と3倍に増えている。外国人や個人は条件次第でTOBに応じる傾向が強い。HISも株主構成の変化に着目したもようだ。

だそうです。では有価証券報告書でチェックしておきましょう。以下の通りです。

2014年11月、2016年7月、2017年7月、2018年5月に実施していますね。では、株主構成の変化を追ってみましょう。※「その他」の「-4.52%」はHISの保有分。その他法人からマイナスして安定株主比率を算出。

このユニゾHDという会社ですが、さかのぼって調べると、ほぼ毎年のように増資をしていますね。REITみたいな感じなんですかね。そういやREIT業界でも敵対的な動きがありましたね・・・。

さてユニゾHDに話を戻しますが、安定株主比率はこの10年で50%近く減りました。上位大株主に登場してこない銀行、生損保なども株主でしょうから、実際の安定株主比率はもう少し高いでしょう。まあ、でも35%もないくらいですかねえ。HISは現時点での保有分4.52%を含めて、最大で保有割合を45%とする条件です。たぶん、そんなには集まらないと思うのですが、個人株主と外国人株主次第ですね。個人と外国人の応募がけっこうあれば、保有割合が45%程度なってしまうリスクもあるでしょうね。ただ、国内の機関投資家はそれほど応募しないと思いますよ。

でも、拒否権取れるレベルの株式しか応募がなかった場合、今後のかじ取りは難しくなるでしょうね。33.4%程度の所有割合であれば、ユニゾHDの経営陣は徹底抗戦するでしょう。HISと話し合いして一緒にやっていきましょう!とはならないと思います。

さて、ユニゾHDの防衛手法はあるでしょうか?ありますよ。でもこればっかりはコラムでも書けません。私の虎の子作戦ですので。

あ、ユニゾHDって毎年のように増資をしているんですよね?だったら、第三者割当増資をしちゃえばよくないですかね?「前から検討してたんです!」「ちょうど第三者割当増資をしようと思っていたときにTOBを仕掛けられたんです!」って言い張ってみたらどうでしょうか?

 

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