2024年04月29日

エリオット、今度は住友商事株を取得!

エリオット、今度は住友商事をターゲットにしたようです。商社はウォーレン・バフェットの投資で一躍注目を集めましたが、今度はよりによってエリオットだそうで。

物言う株主の米エリオット、住友商事株を数百億円取得

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN283AL0Y4A420C2000000/?n_cid=NMAIL006_20240429_A

住友商事は5月2日の2024年3月期通期決算の発表に合わせ、新たな中期経営計画を発表する予定だ。同社の株価の年初比で28%上昇しているが、三菱商事(55%)など同業他社と比べ見劣りする。エリオットが株価上昇を求めて何らかの圧力を強める可能性がある。

最近だとエリオットに投資された三井不動産が長期計画を公表し、エリオットが評価したようです。

40%の上値余地あると判断-関係者

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-12/SBTHJ8T0AFB500

アクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社エリオット・マネジメントは、三井不動産が打ち出した長期経営計画を高く評価しており、同社株にはまだ40%以上の上値余地があるとみている。未公開情報のため、匿名を条件に事情に詳しい関係者が明らかにした。

ちなみにこういった大型銘柄がターゲットになったのは何も最近の話ではありません。以下、まだそれほど注目されていなかった頃のオアシスが任天堂やキヤノン、京セラに投資していました。

https://ib-consulting.jp/column/1561/

そしてエフィッシモは第一生命の大量保有報告書を提出しており、いまでも保有しています。

https://ib-consulting.jp/column/106/

ほかにもありますね。かつてJTはザ・チルドレンズ・インベストメントファンドに投資され、株主提案を何度かされています。電源開発もそうですね。あ、日本郵船は旧村上ファンドに狙われました。

時価総額が大きい会社の方が一般的に言って安定株主比率が低く、外国人株主比率が高いのですから、実はアクティビストのターゲットになりやすいのです。株価を高めることが企業防衛の王道ではあるのですが、それだけでは不十分なのです。

2003年~2008年頃の第一次敵対的・アクティビスト時代の時、私はたぶん1,000社以上の会社に勉強会をしたと思います。大変失礼ながら大きな企業は「勉強になった。ありがとう」とおっしゃってくださいましたが、声にはなっていないものの「ま、うちには関係ないけどね」という感じでしたねwww なぜあのころから時価総額の大きい会社に勉強会をしていたかと言うと「貴社もターゲットになる可能性が高いからですよ。だってJT、狙われてるんですよ。貴社、JTより時価総額小さいでしょ?安定株主比率も低いでしょ?つぎは貴社ですよ」だからです。

リーマンショクが起きたせいで、敵対的買収・アクティビスト時代が一時中断しましたが、今の流れは最初の時代の続きです。

平時からちゃんと勉強して対応を学んでおく必要があります。

 

 

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