2019年07月18日

エフィッシモから社外取締役を受け入れた川崎汽船

7月18日の日経に川崎汽船、「呉越同舟」で探る構造改革 物言う株主から社外取締役 財務の安定、成長戦略が課題という記事がありました。記事にはおもしろいことが書いてあります。

・19年の初め、村上会長はエフィッシモの幹部を都内の本社に迎えていた。旧村上ファンド出身者が設立したエフィッシモは、15年に川崎汽船の大株主となり、16年3月末には3割弱を保有。総会の反対票が響き、自身の取締役選任の賛成率が全体で6割弱と「薄氷」の再任につながった。因縁の相手と会うのは今年が初めてだった。

・18年秋には、19年3月期に最終赤字に転落するとの予想を公表しており「業績不振の責任を追及されると身構えていた」という。

・本社での会談内容は明らかではないが、会議室を出た村上会長の口をついたのは安堵のため息。「話が通じそうだ。良かった」

・3月には不採算の契約を見直し、前期の最終赤字幅が200億円との予想から1000億円に広がると発表。その後、4月26日にはエフィッシモから内田龍平氏を社外取締役として受け入れる役員選任案を発表した。

株主総会で川崎汽船の社長は「(エフィッシモの内田氏は)事業投資やガバナンスに関する知見がある。有益なアドバイスをもらえると期待している」と発言しました。本当に事業投資やガバナンスの知見に期待して取締役になってもらうのでしょうか?違いますよね?

上記記事の内容で明らかなとおり、エフィッシモは以前川崎汽船の取締役選任議案に反対した、川崎汽船は業績不振に陥っておりその責任を追及されると恐れていた、面談した結果、どうやら選任議案に反対しなさそうだ、エフィッシモから取締役を受け入れれば・・・ということですよね?

このような経営判断が果たして正しいのかどうか疑問です。この記事が正しいのであれば、何のために川崎汽船がエフィッシモから取締役を受けれいたのかは一目瞭然だからです。詳しくはNo.583 今回の川崎汽船の行動を保身と私は考えますをご覧ください。

 

このコラムのカテゴリ

関連する
他のコラムも読む

カテゴリからニュースを探す

月別アーカイブ