2019年08月06日

エリオットがユニゾHDの大量保有報告書を提出

エリオットという投資家を覚えていますか?日立国際電気へのTOBで価格を釣り上げようとしたアクティビスト・ファンドです。アルプス電気によるアルパイン統合の際には、両社の株式を取得していました。また、東芝の第三者割当増資も引き受けました(すべて売却したみたいですが)。No.510 東芝、株主攻防 第2幕

そのエリオットが、現在エイチ・アイ・エスがTOBを仕掛けているユニゾHDの大量保有報告書を提出しました。保有割合は5.51%です。保有目的は「投資。なお、状況等に応じ、建設的な対話(エンゲージメント)や助言、重要提案行為等を行う可能性もある。」となっています。

大量保有報告書を見る限り、7月18日から市場で取得し始めたようです。TOB開始が7月11日ですから、1週間後から買い始めたようです。ユニゾHDの株価がずっと上がっているのはこういう要因もあったのですね。

さてエイチ・アイ・エスは大変です。エリオットの登場によって明日からのユニゾ株はまた高騰する可能性があります。エリオットがエイチ・アイ・エスと交渉し、TOB価格が引き上がる可能性があると市場が捉える可能性もあるからです。おそらくユニゾHDの株価はTOB価格である3,100円を上回ってこのまま推移しそうです。そうなるとエイチ・アイ・エスのTOBに応募する株主はいません。

さて非常に興味深い動きになってきました。ユニゾHDはどういう意見表明をするでしょうか?TOB価格は変えないとエイチ・アイ・エスの沢田社長はインタビューで答えていましたが、本当に変えないのでしょうか?変えないとTOBが失敗してしまうおそれがあります。

 

 

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