2020年03月12日

前田建設は本当にこのままTOBを終了させるのでしょうか?

前田建設による前田道路に対するTOBですが、以下の条件です。

TOB価格:3,950円※プレミアムについては、前営業日株価2,633円に50.02%、直近1か月終値平均2,671円に47.88%、直近3か月終値平均2,546円に55.15%、直近6か月終値平均2,443円に61.69%。前田道路のBPS(1株当たり純資産)は2,441.56円。

買付予定数の上限:21,811,300株(所有割合26.32%) ※すでに前田建設工業が所有している前田道路株式20,459,900株(所有割合24.68%)と合わせると51.00%

買付予定数の下限:なし 

TOB期間:2020年1月21日(火)から3月4日(水)までの30営業日間⇒3月12日(木)までの36営業日間

FA・公開買付代理人:大和証券

これに対して前田道路は3月6日(金)を基準日とする特別配当650円(総額約536億円)の実施を公表しました。4月14日(火)に開催される臨時株主総会で可決されることが条件です。

さて、TOBが本当にこのまま終了するとして、3月6日(金)の特別配当の基準日時点の株主はどう行動するでしょうか?この基準日時点の株主は、TOBに応募した株主もいれば、TOBに応募していない株主もいます。また、TOBに応募したもののすべての株式を買い取ってもらえなかった株主もいます。これ、基準日時点の前田建設以外の株主は特別配当の議案に賛成するのではないでしょうか?当然そうしますよね。TOBに応募した株主は3,950円で買い取ってもらえることに加えて、650円の配当も受け取れるなら万々歳です。TOBに応募しなかった株主は当然賛成するでしょう。

なんで前田建設は、TOB期間を延長したり、TOBを一旦撤回したりして、臨時株主総会の結果を踏まえて行動しないのでしょうか?よくわからない・・・。まだTOBの延長や撤回をする可能性はあるのでしょうか?

 

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