2020年03月13日

ISSは賛成推奨したけど今日の株価の下落が気になりますね

何度もお伝えしていますが、東芝機械の対応方針導入+対抗措置発動議案に対してISSが賛成推奨しているそうです。これは東芝機械にとってかなりの好材料ですし、村上さんたちも必死になるでしょう。いや、もしかして昨今の相場下落を意識して、もうTOBをやめたいと考えていたら話は別ですが。。。

昨日22:00に日経が米助言会社、東芝機械の買収防衛策議案に賛成と報じましたが、これが影響したのかどうかはわかりませんが、今日の東芝機械の株価はけっこう下げています。これは、ISSが賛成推奨したことで議案が可決される可能性が高まり、村上さんたちのTOBが撤回されるかもしれないと株式市場が捉え、下落した可能性があります。ただ一方で工作機械業界は厳しいですから、こちらが下げの要因であるかもしれません。

TOBが撤回されれば株価が下がる、下がるのはイヤ、だったら議案に反対しよう、と考える株主もいるでしょう。一方で、中長期的に見たら説得力のある経営方針を提示しない村上さんたちが実質的な経営権を取ったら企業価値が毀損されてしまうと考える株主は議案に賛成する可能性があります。

ただ、当然ですが村上さんたちは議案に反対しますよね?議決権ベースで12.75%所有しています。またISSが賛成推奨したとしても、特に外国人株主は「は?ポイズン・ピル発動に賛成推奨?理解できない!」と反対してくる可能性も否定はできません。国内の機関投資家も基本的には最近買収防衛策には反対ですから、ISSの推奨にどこまで従うかはわkりません。村上さんたちはあと37.35%の反対票を集めれば勝てます。

一方、安定株主や取引先株主にとっては、ISSの推奨は好材料になるのではないでしょうか?どうして発動議案なんかに賛成したんだ!と後に言われても「会社の言い分の方が正しいと思ったし。それにISSも賛成推奨していましたよね?」と言えますからね。

ISSが賛成推奨したことで、少なくとも東芝機械の経営陣の保身で対抗措置を発動する訳ではないということが証明されたのではないでしょうか?

 

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