2020年04月03日
やっぱりキリンHDが勝ちましたね
キリンHDに対する株主提案に関して、想像通り、キリンHDが勝ちました。以下、日経ビジネスの記事を添付します。
詳しい分析はいずれコラムでやりますが、1つ気になる箇所を抜粋します。
株主総会での決議を終えて、FPとの対立はいったん幕を引いた形だが、キリンHD側にも多くの教訓が残った。グローバル展開を進めてきた同社の株主のうち、いまや34%を外国人が占める。キリン内部からは「FPへの対応は初めての経験ばかりだった」との声が聞かれる。
キリンHDという日本を代表する会社ですら「FPへの対応は初めての経験ばかりだった」ということです。日本企業に対する株主提案は年々増えており、昨年は過去最高となったそうです。
株主提案、過去最高54社に 機関投資家の提案相次ぐ 政策保有株売却など企業価値改善迫る
過去最高といっても54社なんです。昨年株主提案を経験したのはたったの54社です。ほとんどの日本企業は株主提案を経験したことがありません。そのような事態に対応するためには、きちんと平時から準備しておく必要があります。
ましてや敵対的TOBなんて、経験したことのある会社は数えるほどです。敵対的TOBとはなんぞや?仕掛けられたらどういう対応をしなくてはならないのか?をきちんと常日頃から考え、準備しておく必要があります。
そして「敵対的TOBを仕掛けられないようにするためにはどうすればよいのか?」が最も重要なのです。芝浦機械を始め、敵対的TOBを仕掛けられた会社は、仕掛けらる前に適切に対応し準備しておけば、あのような事態にならなかった可能性があります。
敵対的TOBや株主提案は決して他人事ではありません。明日は我が身なのです。