「売上高1兆円のメガ外食が生まれる時代に」コロワイド野尻社長
日経ビジネスにコロワイドの野尻社長のインタビュー記事が掲載されています。
「売上高1兆円のメガ外食が生まれる時代に」コロワイド野尻社長
少し抜粋します。
・私なら、大戸屋の看板を給食や病院食の事業に活用することを考えます。安心感のある大戸屋ブランドがコロワイドのグループ会社にあれば、セールストークも変わってきます。
・例えば料理の提供時間を短縮して、テークアウトにも力を入れたオフィス街特化型の「大戸屋エクスプレス」みたいな業態をつくるとか……。大戸屋は業態の多様化を考えれば大きなチャンスがあるブランドです。
・でも今いる経営陣ではそれはできない。だから株主提案を出して経営陣を変えようとしているのです。業績の悪い会社は往々にして「自分たちのことが分かっていない」状態に陥っているので、外からの目は大事です。
・大戸屋が我々のグループに入ってくれたら、1店舗につき50万円の家賃補助をしたり、ロイヤルティーの減免を実施したりといった案を考えています。2億円くらいかけてFC店が生き残れるような策を打ちます。
・「店内調理VSセントラルキッチン」といった報道もありました。しかし、我々の考えは「効率化できるところだけを効率化する」というものです。「店内調理」という大戸屋の武器を捨てるとは言っていないのです。
マスコミを使って、うまく自分たちの主張を広めています。これも敵対的買収や株主提案を成功させるための戦略の一つです。だいたい攻める側が主導権を握りますから、守る側はそれを見越して効果的な主張を展開していく必要があります。
ただ、この戦いを見ていると、どうも大戸屋に分が悪いような印象ですね。。。コロワイドがいろいろなアイデアを披露しているものの、コロワイドの提案には弱点があります。
それは、19%しか株を持っていない株主がなぜ取締役会を支配し、あたかも子会社のようにしてしまうのか?なぜ子会社化すると言っているのにTOBの条件を提示しないのかという点です。もちろん大戸屋はそういった反論を主張しているのですが、コロワイドにガバナンスの話にすり替えられてしまいました。
大戸屋はこの点をもっと主張すべきでしょうけど、できないのですかね?たぶん「じゃあTOBの条件を提示してやるよ」と言われたら、THE ENDと考えているからではないでしょうか?
大戸屋の経営陣はそろそろ腹をくくった対応をする必要があります。それは「ホワイトナイト」です。