コロワイドは大戸屋に敵対的TOBを仕掛けるか?
現在コロワイドは大戸屋に対して株主提案を実施しており、可決されたらコロワイドが大戸屋の取締役会を支配することができます。あまりコストをかけずに大戸屋を実質支配できることになり、コロワイドにとってはお得です。大戸屋の取締役会を支配してから、子会社化したほうがコロワイドにとってはメリットがあるでしょう。
しかし大戸屋の株主にとってはあまりメリットのある話ではありません。いったいいくらでTOBをかけるつもりなのか?何株集めるつもりなのか?がはっきりしないことには、株主提案には賛成しにくいでしょう。
そろそろ大戸屋の株主も気付き始めているのではないでしょうか?合理的な株主は、おそらく株主提案には賛成しないでしょう。では、株主提案が失敗に終わったとして、コロワイドは本当に敵対的TOBを実施するのでしょうか?
各種報道によると、株主提案が失敗に終われば、敵対的TOBを実施するとされています。
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/depth/00586/
https://biz-journal.jp/2020/05/post_155762.html
しかし、一方で「敵対的TOBまで実施するのか?」という意見もあるでしょう。例えば「コロナショックで外食業界が厳しい中、コストのかかる敵対的TOBを実施するとは考え難い」とか「コロワイドは有利子負債の多い会社。これ以上借金して敵対的TOBを実施するとは思えない」といった感じでしょうかね。
いや、でも敵対的TOBを実施するのではないでしょうか?あくまで推測ですけど。なぜなら、コロワイドは大戸屋経営陣と敵対することがわかっていながら、大戸屋創業家から株式を買ったんですよね?そして株主提案をしました。株主提案が失敗したからと言って、引き下がるでしょうか?引き下がったら、保有している大戸屋株19%は塩漬けってことです。
19%もの株式を保有しながら、株主提案が失敗したからと言って何もせずに黙っているとは到底思えませんね。ま、時期の問題はあるかもしれません。いますぐ、ではなく、多少、コロナの影響が落ち着いてから、とか。ただ、あまり時間的猶予を与えてしまうと、大戸屋側がいろんな対策を打つかもしれませんからねえ。
難しいところです。