大戸屋のホワイトナイト候補は? ファンドはムリです
大戸屋はもうホワイトナイトに頼るしか道がないように思いますが、ではホワトナイト候補は?
事業会社については、たぶん同業などが考えられるのでしょうけど、ではファンドはホワイトナイトになり得るでしょうか?
たぶん、ムリです。今回コロワイドは3,081円という高いTOB価格を提示しています。これでペイするのかどうかは時間がたたないとわかりませんが、この価格を提示できるのはコロワイドだからこそでしょう。
コロワイドは公開買付けのプレスリリースで、大戸屋とのシナジーについて言及しています。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7616/tdnet/1858850/00.pdf
セントラルキッチンの活用のみならず、仕入れ・調達コストの削減や物流網の活用、などなどです。こういったシナジーを発揮できるからこそ、そのシナジー効果をTOB価格に織り込むことができます。逆にファンドは大戸屋スタンドアローンでいくらまで出せるかということになるので、一般的に考えたらコロワイドほどの高いTOB価格を提示するのは厳しいでしょう。
たくさんのホワイトナイト候補が登場したユニゾHDとは違うのです。エイチ・アイ・エスに敵対的TOBを仕掛けられたユニゾHDにはたくさんのホワイトナイト候補が登場しました。なぜユニゾHDにたくさんのホワイトナイト候補が登場したかというと、彼らはファンドではあるものの、不動産投資をしているという意味においてはユニゾHDと同業です。また、ユニゾHDの株式時価総額と物件時価総額の乖離が、不動産投資をしているプロからすると、非常にわかりやすかったのでしょう。だからたくさんのホワイトナイトが登場したのです。
しかし大戸屋は違います。定食屋さんです。株価とこれから創出する企業価値との乖離がわかりにくいです。また、ファンド単独では大戸屋とのシナジーがありません。ファンド傘下に大戸屋とシナジーを発揮できる会社があれば別ですが。
ということで、今回のホワイトナイトは非常に限られているように思います。こういう方法もあります。