2020年07月17日

大戸屋、コロワイドのTOBに反対方針 敵対的TOBへ

本日の日経13面に以下の記事が掲載されています。

大戸屋HD、コロワイドのTOBに反対表明へ 敵対的買収に発展

株主提案でも争っていましたから、反対するのは確実視されていました。では大戸屋はどう戦うのでしょうか?記事には以下のような記載があります。

これまで大戸屋はTOBへの見解を速やかに公表するとしていた。「株主提案は否決され、TOBを強行するのは株主の意思に反する」と判断した。コロワイドは食材を工場でまとめて調理するセントラルキッチンなどの導入で収益力を高めるとするが、これについても「店内調理の良さを失い来店客が減る」と反発。17日にも大戸屋の従業員有志もTOBへの反対意見を表明する。

まさかとは思いますが、これだけで勝てるとは思っていませんよね??

なお「株主提案は否決され、TOBを強行するのは株主の意思に反する」と大戸屋は判断したそうですが、おかしな話です。株主提案は株主提案であり、TOBはTOBです。どちらも趣旨が異なる提案です。TOBが株主の意思に反するかどうかは、TOBの結果を見ればよいだけです。

ま、それは大戸屋とアドバイザーも理解しているのでしょうけど、こういわざるを得ないのかもしれませんね。なお、今回の勝負を単なる店内調理とセントラルキッチンにしたら、負けます。これを争点にするのなら、もっと具体的に、株主に効果的に訴える作戦を実行しないとダメです。

No.867 大戸屋は敵対的TOBへの対抗策としてこういうネガティブキャンペーンを展開してみたらどうでしょうか?

また「17日にも大戸屋の従業員有志もTOBへの反対意見を表明する」とありますが、本当に大丈夫でしょうか?今回のコロワイドのTOB条件はけっこう魅力的ですし、応募する株主もたくさんいるかもしれません。TOBの成立可能性が現時点では高いように見えます。コロワイドに支配される可能性が高まる中で、従業員に反対意見を表明させてよいのでしょうか?

大戸屋にとって最悪な場合を想定し、従業員を守るという観点からは反対意見を表明させないほうが私はよいと思いますが。コロワイドに支配され、反対意見を表明した従業員有志が冷や飯を食わされないか心配です。

ホワイトナイトがいるのならいいのですが・・・。

 

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