2020年08月12日
大戸屋も専用サイトを立ち上げていますね
以下のとおりです。
大戸屋の主張は、「当社とコロワイドとの経営方針の相違」として「お客様思考 vs 自分本位」「町のごはん屋 vs 工場」「オンリーワン vs 平凡」を掲げています。
他にも大戸屋のコンセプトや店内調理の様子を動画でアップしています。また、創業者の理念や優待の拡充などもです。そして、株主からのメッセージも。
でも一番大事なことが欠けています。コロワイドが提示しているTOB価格3,081円は高いのか、安いのか、この価格で株主はTOBに応じてよいのか、について言及していません。
TOBは誰に対して提案されているものでしょうか?コロワイドが大戸屋の株主に対して「あなたが持っている大戸屋株を3,081円で売ってくれませんか?」と提案しているのです。株主にコロワイドのTOBに応じないようお願いするためには「3,081円は安いのです。中長期的に我々は株価を●●円にしてみせます!今3,081円で売るのは損です!」と力強く主張する必要があります。
もちろん今回のTOBには上限が付いており、すべての株式を買ってもらえる訳ではないので、「コロワイドが経営することで大戸屋の株価はブチ下がる可能性があります!皆さんは全株買ってもらえる訳ではないのです!トータルで見たときに損する可能性があります!」という主張も大事ではあるのですが、目先3,081円のTOBに応募してしまう可能性があります。
TOB価格が安いということを力強く主張しなくてはならないのに、このような感情的・情緒的にも見えてしまう反論だけでは、かなり弱いと思います。株主の心に響くでしょうか?大戸屋ファンの株主の心ではなく、株式投資で利益を得たいと考えている純粋な株主の心に、です。