2021年10月20日

新生銀行、「条件付き反対」へ?

以下日経の記事です。

新生銀行、「条件付き反対」へ SBIのTOBに上限撤廃要求 「敵対的TOB」に発展

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2012K0Q1A021C2000000/

新生銀行はSBIホールディングスからのTOB(株式公開買い付け)に反対意見を表明する方針だ。TOBが成立するとSBIが最大48%の株式を握る親会社となり、上場子会社となる新生銀の一部株主がないがしろにされる懸念が拭えないとみる。ただしSBIが買い付け上限を撤廃し、価格を引き上げれば、懸念が払拭されるとして、賛成に回る意向も同時に示す方向で調整している。

上限取っ払って全株買収にして、かつ、TOB価格を引き上げたら賛同表明してやるよ!ってことですね。この記事について新生銀行は以下のプレスを出しています。当社の発表に基づくものではない、としています。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120211020414142.pdf

仮に新生銀行が日経の記事のような方向で検討しているのだとしたら、なぜ上限撤廃をしてTOB価格を引き上げたら賛同表明してもよいと言っているのでしょうか?

これは簡単ですね。「できるもんならやってみな!」と思っているのでしょうね。日経の記事でも買収総額の増加や銀行持ち株会社に関するリスクを指摘しています。新生銀行はSBIが出せないであろう賛同条件をあえて出しているのでしょう。で、条件を改善しないといろいろなリスクがあるから反対するし、発動するぞ、と。

となると、臨時株主総会で買収防衛策発動議案が可決できるかどうかがポイントになるのでしょうが、はたしてそううまく行きますかね?

現状の情報だけでは限界があるのですが、新生銀行ってSBIの買収条件のリスクしか主張しないつもりでしょうか?新生銀行独自の納得性の高い経営計画、絵にかいたモチではない具体的な経営計画、株主がSBIのTOBに応じず保有し続けたいと思ってくれる経営計画を出さないとしんどいと思いますが・・・。

 

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