2022年01月14日
シルチェスター、大成建設の大量保有報告書を提出
シルチェスターが大成建設の大量保有報告書を提出しました。保有割合は5.00%です。投下資金は40,172,826千円です。大成建設の時価総額は8,000億円近いので、けっこうな投資額ですね。
シルチェスターは大成建設以外に、清水建設や戸田建設、奥村組の大量保有報告書も提出ています(戸田建設、奥村組は売却している模様)。シルチェスターは旧村上ファンドのように大量の株式を買うことはなく、20%以上取得されることもまれです。基本、20%以上は取得しない方針だったように記憶しています。
ただ、最近旧村上ファンドはゼネコンに強い関心を持っているようですし、シルチェスター以外のアクティビストが登場する可能性だってあります。ゼネコンは株式をたくさん保有しているものの、その多くは片持ちであり持ち合いではありません。ですから自社の安定株主比率はさほど高くはないのです。
2021/3期末の大成建設の株主構成から算出した外部から見た安定株主比率は15.88%です。外国人株主比率は28.54%とまあまあ高いです。シルチェスターがいつから大成建設株を保有しているのかはわかりませんが、今年の株主総会で株主提案をされる可能性もあります。
大成建設クラスの会社もアクティビストのターゲットになる時代なので、やはり平時からちゃんと企業防衛、企業価値向上についての議論をより深めておく必要があるのでしょう。
今年は事業会社による敵対的TOBは少なくなる可能性があるのではないかと私は見ていますが、一方でアクティビストの活動は活発化するように思っています。特にオアシスやシルチェスターといった海外のアクティビストの活動が活発化するのではないかと見ています。