2023年07月13日

ニデックがTAKISAWAに対する敵対的TOB提案を正式に公表

以下ニデックのプレスリリースです。

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230713521880.pdf

■TOB価格:2,600円。プレミアムは以下のとおり。基準日は7月12日

基準日終値 1,447 円 79.68%

1ヶ月平均 1,269 円 104.89%

3ヶ月平均 1,272 円 104.40%

6ヶ月平均 1,221 円 112.94%

■買付予定数

上限:なし

下限:発行済株式(自己株式除く)の過半数である 3,194,100 株

■TOB開始時期

買収防衛策ルールに則り対象者やその株主の賛同・理解を得るの に十分な検討のための期間を与えるために、2023年9月中旬を目途に本公開買付けを開始することを想定

■TOB期間

30営業日。この期間中に応募が下限に到達した場合には、速やかに公開買付者はその旨を公表し、当該時点から公開買付期間として10営業日を確保できるよう公開買付期間を延長することを予定

■公開買付代理人

三田証券、マネックス証券(復代理人)

■アドバイザー

リーガルアドバイザー:TMI総合法律事務所(私の想像ですが、岩倉正和弁護士ですかね?岩倉先生は日本電産の社外取締役をつとめたことがあります)

以下私の感想です。

まず価格ですが、TAKISAWAのBPSが2,777円なので、非常に高いプレミアムではあるもののBPSに届いていない価格ですね。高いけどBPSを下回る価格だという反論は可能ですが、そういう反論をしたとたんに「でも現経営陣は達成できていないんだよね?」と言われます。だからもしニデックの敵対的TOBに反対するのなら「たしかに2,600円は市場株価にプレミアムがついている。でもBPSに満たない価格であり、現経営陣は●●といった施策を実行し中長期的にはもっと高い価格を実現して見せる!」と言わなくてはなりませんね。

なお過去のニデックによる敵対的TOB提案においても、似たような感じの価格設定でした。永守さん、変わってないですねwww

そしてTOB期間ですが、これもまあ変わってないですねえ。過去の敵対的TOB提案においては「提案の有効期限は3か月や!」と高飛車な期間設定をしてきましたが、今回は多少、物言いはおさえてますが、まあ勝手ですねwww たしかにTAKISAWAの買収防衛策ルールでは、現金による100%買収の場合の取締役評価期間は60日です。だから永守さんはTOBの開始を2023年9月中旬と想定しています。

ただ、株主総会を開催して買収防衛策を発動する場合は60日では終わらないのですが、それについては「TOB期間を30営業日に設定したから、60日+30営業日で、TOB期間の最終日までには株主総会終わらせられて、買収防衛策を発動するかどうか決まるでしょ?」という理屈です。

ただこれ、確信犯でやってるのはわかってますが、買収防衛策のルール上、いきなり取締役評価期間に入るわけではありませんよwww 知ってるくせにwww ルール上、質問と回答のやり取りがありますよね?TAKISAWAのルール上、質問と回答のやりとりに期間制限はありません。

これ、2008年の敵対的TOB提案で質問と回答のやり取りに3か月かかったから、それがイヤでこういうやり方にしたんでしょ?フフフフ。

なお1点よくわからないのが「この期間中に応募が下限に到達した場合には、速やかに公開買付者はその旨を公表し、当該時点から公開買付期間として10営業日を確保できるよう公開買付期間を延長することを予定」というところ。P5~6にも書いてありますが、これはどういう効果を期待してのことなのでしょうか?インデックス運用の機関投資家の応募を促す効果?

以上、取り急ぎ。経緯などは読んでいません。

 

 

 

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