2019年06月24日

「転換社債で株主選ぶ?」という記事

本日6月24日の日経11面に転換社債で株主選ぶ? 大王・北越の訴訟という記事がありました。「2015年に大王製紙が実施した将来株式に転換できる社債による調達が当時、大株主だった北越コーポレーションの価値や権利を侵害したのかどうかが争点だ。」とあります。

なぜこういうことが起きるのでしょうか?理由は安定株主の存在であると考えます。米国ではどうなっているのか具体例などを知りませんが、同じようなことを米国で実施した場合、訴訟を提起されることに加えて、おそらくその会社の経営陣は株主総会で再任されないでしょう。でも日本だと安定株主の存在のおかげで大王製紙の経営陣は再任されています。

私は、安定株主の存在を肯定しますが、それは使い方次第です。よからぬ株主対策としてやむを得ず企業同士が安定株主として機能することに関しては問題視しませんが、このようなケースが多発してしまっては問題ではないかと。

「大王のCB発行に対する東京地裁の見解はこうだ。不公正発行は経営支配権の争いがあるときに適用されるとして(1)大王の取締役と約20%の株を保有する北越の間に支配権の差し迫った争いはない(2)CBは公募案件で特定の株主の保有比率を下げる確実性が低い――。東京地裁の判決に対し、北越側は「資本市場への信頼を揺るがす」として控訴した。

この記事はいずれコラムでまとめますが、最後に一言。「あなたが言いますかね・・・。」

 

 

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