2019年06月25日

LIXIL 提案株主サイドが勝利

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46543510V20C19A6000000/?n_cid=BMSR3P001_201906251553

LIXILの株主総会ですが、かなり混迷したようですね。総会場で投票があったようで、13:40に株主総会がいったん休憩に入り、14:40再開の予定が15:40にずれ込んだみたいです。

前日までの議決権行使の結果と当時の総会場における投票の結果、提案株主サイドが勝利したようです。このようにまともな株主提案が可決されたというのは前代未聞ではないでしょうか?ある意味、歴史的快挙と言えます。

これで何が起きるでしょうか?アクティビスト・ファンドが「日本の会社に株主提案をしても通らないと思っていたが、そんなことはなかった!」と考える可能性があります。そして、機関投資家も「声を上げれば株主提案は通る!」と考える可能性があります。

日本の上場会社にとっては非常に厳しい状況になってきました。今年は伊藤忠がデサントに対して敵対的TOBを実施し、成功させました。たった10%しか買い増さない条件のTOBではあり、だれがどう見ても成功する条件でしたが、重要な点は伊藤忠という日本を代表する総合商社、エクセレントカンパニーが経営戦略の一つとして敵対的TOBを選択したということです。

そして村上ファンドの動きが非常に活発化しています。MBOを予定していた廣済堂は村上ファンドの横やりのより失敗しました。新明和工業は大規模な自己株TOBを実施しました。そして、マクセルは大規模特別配当を実施しました。エクセルは村上ファンドから取締役を受け入れました。川崎汽船やオリンパスもアクティビスト・ファンドから取締役を受け入れました。

こういう時代になったということです。平時からちゃんと企業防衛体制、危機管理体制を考えておかないとダメな時代になったということです。

 

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