2019年08月22日

村上ファンドがセントラル硝子を買い増し~次の重点ターゲットはセントラル硝子のようですね~

本日16:04に村上ファンドグループの南青山不動産がセントラル硝子の変更報告書を提出しました。保有割合は7.19%から8.24%に上昇しました。大量保有報告書、変更報告書の提出状況、取得単価の推移は以下のとおりです。

2018年7月6日  5.04% 1株当たり2,413円

2019年4月5日  6.13% 1株当たり2,499円

2019年7月17日  7.19% 1株当たり2,485円

2019年8月22日  8.24% 1株当たり2,458円

最近3か月の株価推移は以下のとおりです。

大量保有報告書を提出したのは昨年の7月6日でした。それ以降あまり動きがなかったものの、7月頃から活発に動いてきているような印象です。マクセル株を売って入ってきたお金をセントラル硝子に投資しているのでしょう。

セントラル硝子さんには申し訳ないのですが、確実に次の村上ファンドの重点ターゲットはセントラル硝子さんです。セントラル硝子さんはなんとしてでも買収防衛策を継続すべきでしたよ。2019年3月25日に廃止を公表しましたけど。なぜ村上ファンドから大量保有報告書が提出されたのに廃止したのでしょうか?

セントラル硝子の買収防衛策は今年の総会で更新期限を迎えました。だから今年は継続議案をかけないといけなかったのですが、おそらく株主総会で否決される可能性が高いと判断して自ら廃止したのでしょう。はっきり申し上げますが、間違った経営判断です。否決されてもいいから株主総会にかけるべきでした。そして何度でも。

しかし、ちゃーんと工夫すれば株主総会を通すことはできたんです。知恵を絞れば総会を通せたのに残念です。

さてもうセントラル硝子に買収防衛策はありません。買収防衛策がないということは、村上ファンドが大量に株式を買ってきても、情報の提供と時間の確保を要請することはできません。ただ、セントラル硝子さんは買収防衛策廃止のプレスリリースにおいて、以下のとおり言及しています。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4044/tdnet/1686371/00.pdf

なお、当社は、引き続き、基本方針に基づき当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に取り組むとともに、当社株式の大規模な買付行為を行おうとする者に対しては、大規模な買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。

セントラル硝子さんには買収防衛策がない状態で、どのようにして大規模な買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を村上ファンドに対して求めるのかを実践していただきたいと思います。廃止のプレスで言ったのですから株主のために絶対にやらなくてはなりませんよ!まあ、そもそも買収防衛策を廃止したのだから「大規模な買付行為」の定義がないんですけどね・・・。

 

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