2019年10月25日

米サード・ポイント、ソニーに不満表明

日経電子版に米サード・ポイント、ソニーに不満表明 圧力継続へという記事がありました。

米有力アクティビスト(物言う株主)のサード・ポイントは24日、投資家向け書簡でソニー経営陣に対し、不満を表明した。半導体事業の分離・独立などの提案が拒否されたことに関連し「信じがたい」と批判した。株価は依然過小評価されているとみており、株主として圧力をかけ続ける方針を示した。

半導体事業の分離・独立を提案されていたソニーですが、2019年9月17日「テクノロジーに裏打ちされたクリエイティブエンタテインメントカンパニー」として 長期的な企業価値向上を目指してにおいて、半導体事業の競争力の維持、強化の観点からも、今後もソニーが保有し続けることが、ソニーの長期的な企業価値向上に資するものであると判断したことを公表しました。

一方、記事によるとサードポイントは「株価が下がれば買い増すかもしれない」と7月の日経とのインタビューでは答えているそうです。買い増しして圧力を高めようという考えもあるかもしれません。では、ソニーの株主構成を見てみましょう。

外部から見た安定株主比率は法人株主1.40%です。ないのも同然です。ではサードポイントが取締役選任等で株主提案をしてきたら?

今までのソニーであれば、可決されることはなかったでしょう。でも個人株主比率も以前と比べてずいぶん低くなり、高かった外国人株主比率がさらに高くなっている状況を考えると、サードポイントが株主提案などをしてきたら可決されてしまうかもしれません。

もう皆さん忘れてしまったかもしれませんが、昨年、LIXILの株主総会では株主提案が可決されたのです。ソニーのような株主構成では可決されてもまったく不思議はありません。

 

 

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