2019年10月29日

ユニゾに関するダイヤモンドオンラインの記事

ユニゾが外資の買収攻勢に対抗して作った「異常な会社」のカラクリ

ダイヤモンドオンラインに掲載されていたユニゾ関連の記事です。割とわかりやすく説明していると思います。

が、1点気になる箇所が・・・。

ユニゾは目下、フォートレスに加え、1株当たり5000円の買収提案をしている米投資ファンドのブラックストーンなどと協議を継続中だ。だが、彼らが明らかに不利な条件を認めるとは思えない。協議が物別れに終われば、敵対的TOBに発展する可能性が高い。ホワイトナイトを再び呼ぶにしても、異常な持ち株管理会社の存在は、どんな投資家にとっても障壁になるはずだ。ユニゾは買収防止の切り札として持ち株管理会社を持ち出したのだろうが、むしろ自らの戦略的な選択肢の幅を狭めることになりかねない。

何よりも株主を軽視する場当たり的な判断は、市場の信頼を失うことになるだろう。

「何よりも株主を軽視する場当たり的な判断」とあります。ユニゾの対応は決して場当たり的ではありません。非常によく練られた防衛戦略だと評価できるものです。ユニゾやユニゾのアドバイザーは、市場株価の推移を冷静に見ながらどうやって防衛するかを真剣に考えた末の戦略だと思います。

持株管理会社の存在はどんな投資家にとっても障壁にはなりますが、別にそんなものは知らんと敵対的にTOBを仕掛ければよいだけです。買収者が腹を括れるかどうかだけのことです。

従業員や他のステークホルダーにとって新たに会社の支配者が現れるということは重要なことです。経営者は株主のためだけに経営している訳ではないのですからね。

ま、ユニゾの戦略が吉と出るか凶と出るかは、ブラックストーンの腹の括り方しだいです。5,000円で下限つけなきゃブラックストーンの勝ちでしょうね。でも「出資者に対する説明責任が~」などと言って、TOB成立の下限を2/3に設定すると言った甘いことをやっていると負けます。

 

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