2019年12月19日

東芝さんはていねいな対応をしないと危険ですよ

最初に私の立場を申し上げておきますね。私は、HOYAがカウンターTOB(予定)を公表した翌営業日にニューフレアテクノロジー株を200株取得しました。私はニューフレアテクノロジーの一般株主です。

さて、東芝さんですが、当社HPでお伝えしている通り、車谷CEOがロイターの取材に応じたようです。車谷CEOは

・東芝機械などの株主がHOYAになびけば、東芝のTOBが成立しない恐れがある。このため東芝機械が争奪戦の鍵を握るとの見方もあるが、車谷会長は「ポイントとなるのは東芝だ」とこれに反論した。

・車谷会長はHOYAの示した価格について「我々の株を売るような値段では全然ない」と指摘し、機関決定したわけではないとしながら「(東芝グループとして)売ることはあり得ない」と明言した。

HOYAのTOBが成立するかどうかは、東芝機械がどっちに応募するかで決まる訳ではありません。HOYAのTOBには下限がついており、東芝の応募がないとTOBは成立しない条件です。だから「ポイントとなるのは東芝だ」という発言は正しいです。

しかしHOYAのTOB価格に対して「我々の株を売るような値段では全然ない」と発言してしまうと、「じゃあ東芝が提示している価格はHOYA12,900円より1,000円安い11,900円だよね?不当に安く一般株主から買おうとしているの?」と指摘されます。現に株式掲示板でも指摘され始めました。

親会社である東芝がHOYAのTOBに応じない以上、一般株主は値段が高いHOYAのTOBに応募しても買ってもらえません。これはまさに上場子会社特有の問題ではないでしょうか?このようなことが起きないよう、東証も上場子会社に関する改革をしたいのではないでしょうか?

東芝さん、今、東証1部復帰を目指していますよね?本当にTOB価格を上げずに強行して大丈夫ですか?東芝機械に「オレたちが応募しないとHOYAのTOBは成立しないぞ!だから東芝のTOBに応募しないとニューフレアテクノロジー株を売却する機会がなくなるぞ!」と仮に言ったとしたら?それは親会社の立場を不当に利用しているということになるのではないでしょうか?

ある意味、非常に強圧的なTOBということになってしまうかもしれません。まさに親会社の立場を利用し、第三者が高い値段のTOB価格を提示しているのに、自分たちは価格を変えず、応募を強要するようなことになってしまったら・・・。それが東芝さんの本意ではないにしても、です。価格を変えないというのはもたないように思います。

さて、後はHOYAがどう出てくるかですね。まさかHOYAの鈴木さんが12,900円の値段で終わるとは思えませんが。

 

 

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