2020年08月14日

ユナイテッドアローズが高い!

ZOZOの創業者である前澤さんがユナイテッドアローズの大量保有報告書と変更報告書を昨日提出しました。保有割合は7.97%です。最近60日間の売買状況を見ると、7月13日から市場で取得していることがわかります。ただし、開示されている取得分を合計しても5.17%にしかなりませんので、6月14日以前にも取得していたのだと思われます。

では前澤さんがユナイテッドアローズの株式を買おうと思ったら、けっこう買えてしまうのでしょうか?ユナイテッドアローズの株主構成は以下のとおりです。

外部から見た安定株主比率は、その他の法人13.65%、重松理氏(創業者)8.76%、栗野宏文氏2.51%の合計24.92%です。上位に出てきていない銀行や生保などもいるでしょうから、もうちょっと高いとは思います。ただ、さほど高くはないですね。

外国人株主比率もそこそこ高いので、買おうと思ったらけっこう買えちゃいそうですね。ユナイテッドアローズはかつて合同会社イーエムプランニングという会社に株式を23.3%取得されたことがあります。イーエムプランニングという会社はABCマートの創業者である三木氏の会社です。

イーエムプランニングはユナイテッドアローズ株式をABCマートに譲渡しました。そして最終的にはユナイテッドアローズが自己株公開買付けでABCマートから買い取りました。

ちなみにユナイテッドアローズは三木氏対応なのかどうかはわかりませんが、2009年4月28日に買収防衛策をド乳すると公表しました。ちなみに一般的なトリガーは20%にしていることが多いですが、ユナイテッドアローズはトリガーを25%にしました。この時点でのイーエムプランニングの保有割合は22.6%だったようです。

そしてユナイテッドアローズは2017年5月8日に買収防衛策を廃止すると公表しました。

前澤さんが今回どういう行動に出るのかはわかりません。ただユナイテッドアローズは「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではなかったのかと思います。ABCマートの創業者に株式を大量に買われ、対応に追われたことでしょう。そして出て行ったから「もう買収防衛策はいらないな」と思ってしまったのではないでしょうか?

一度起きたことは二度起きます。三度目もあります。貴社が変わらない限りは。

 

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