2018年10月18日

村上ファンドが新明和工業を買い増し 保有割合20.38%⇒20.69%

本日、村上ファンドグループのレノが新明和工業の変更報告書を提出しました。変更報告書の提出理由は「単体株券等保有割合が1%以上増加したこと、共同保有者が減少したこと及び共同保有者が増加したこと」ですが、保有割合は20.38%から20.69%に上昇しました。保有者がレノ、オフィスサポート、野村絢氏、南青山不動産からレノ、南青山不動産、エスグラントコーポレーションに変わりました。最近、エスグラントコーポレーションに株式を集約させているような印象です。

大量保有報告書を提出したのが2018年4月11日で保有割合は5.46%でした。以降、変更報告書の提出状況ですが、4月13日、17日、23日、26日、5月2日、8日、11日、16日、22日、6月4日、7月13日、9月21日、本日10月18日です。上半期で会社を取り巻く状況が大きく変わってしまいました・・・。

株価の状況は以下の通りです。本日時点の時価総額は1,438億円です。

2018年3月末の株主構成ですが、金融機関18.71%、証券会社1.10%、その他の法人16.00%、外国法人等41.00%、個人その他23.19%です。安定株主比率は、法人株主16.00%-期末のレノ保有分2.28%=13.72%、従業員持株会2.08%の合計15.8%です。まだまだ買えますね。

村上ファンドの1株当たり取得金額ですが、株数20,688,700株、取得資金の総額27,279,701千円ですので、約1,319円です。前回変更報告書提出時の取得単価は1,087円だったので大きく上がりましたが、これはオフィスサポート、村上絢氏から南青山不動産とエスグラントコーポレーションに1,502円で株式を移動したことが影響しています。村上ファンドグループ内での株の移動が起きているようです。

これから買収防衛策度を導入することも可能です、と以前申し上げました。トリガーを20%ではなく25%にして導入すればよいと思います。でも新明和工業はしないでしょうね。「もう導入できない」「うちの株主構成では株主総会で否決される」と考えてしまい、思考がストップしているでしょうから。

でも導入する方法はあります。導入しないと、黒田電気や三信電気のように株式を40%近くまで取得されてしまうでしょう。この会社、まだ手遅れではありません。手遅れになる前にまだ打つ手はあります。

 

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