2018年10月31日

アルプス・アルパイン、エリオットと対話 統合「賛成と受け止め」

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO37125930Q8A031C1DTB000/

経営統合を目指すアルプス電気とアルパインは30日、両社の株式を持つ米エリオット・マネジメントと対話していることを明らかにした。同日の決算会見でアルパインの小林俊則取締役が「(親会社のアルプスと一緒に)グループで対応している。(エリオットは)統合には基本的に賛成と受け止めている」と述べた。

だそうです。私の意見は「コラムNo.451 アルプス電気とアルパインの経営統合は可決、と読みます」をご覧ください。ポイントは、株主提案などをしているオアシスはアルパインの株式しか保有しておらず、エリオットはアルパインとアルプス電気の株式を保有しているという点です。

エリオットは親子両方の株式を保有していますから、親子両方の価値が上がる方策を支持するでしょう。オアシスがアッルパイン株式を保有し、経営統合の内容に注文を付けたり、株主提案をしたりしている状況でアルパイン株式を取得すれば、当然、アルプス電気とアルパインはまだ立ち位置を表明していないエリオットを説得しようとするでしょうし、そういうシナリオがエリオットには一目瞭然だったことでしょう。

しかも、エリオットはアルパインだけではなくアルプス電気の株式も保有しました。経営統合後もある程度の影響力を保持します。また、アルプス電気の外国人株主比率も高いですから、エリオットの影響力は相当あると言っても過言ではありません。統合後、もしかしたらアルプス電気からエリオットにとってメリットのある経営施策などが公表されるかもしれませんね。

この勝負の勝者は紛れもなくエリオットです。

 

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