2021年03月02日

旧村上ファンドがTOBをかけている日本アジアグループが特別配当を公表

MBOを予定していたものの旧村上ファンドの市場買付けや敵対的TOBで失敗し、現在、旧村上ファンドがTOBを継続中ですが、その日本アジアグループが特別配当の実施を公表しました。

https://www.japanasiagroup.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021-3-1_3.pdf

特別配当の主な内容は以下のとおりです。

基準日:2021年3月18日(木)

1株当たり配当金:300円

配当金の総額:8,234,818,500円

効力発生日:2021年4月下旬(予定)

まだざっとしか読んでいませんが、臨時株主総会で可決できるかどうか、ですね。そして、旧村上ファンドがTOBを撤回するかどうか。撤回した後に、TOB価格を300円下げてまた仕掛けてくるか。ざっと思いつく限りです。

日本アジアグループのプレスで気になる点は以下のとおりです。

・なお、本決定は、シティ社公開買付届出書において公開買付けを撤回等することがある旨の条件を付した事由に該当しておりますので、シティ社は、その判断によりシティ社公開買付けに係る申込みの撤回及び契約の解除を行うことが可能となります。シティ社は、その裁量により、シティ社公開買付けの買付け等の期間を、シティ社公開買付けの開始日から起算して60営業日目に該当する日(2021年5月7日)まで延長することもできます。

・また、本特別配当につきましては、本臨時株主総会における決議を要するものであり、本臨時株主総会において本特別配当に係る議案が否決され、本特別配当が実施されない可能性がありますので、ご留意ください。

そして以下です。

・企業価値向上施策等プレスリリースに記載のとおり、グリーン社公開買付けが不成立となったことを受け、当社は、当社株式の上場を維持したまま、入札形式により現金を対価として対象子会社の株式の大部分を第三者に売却する予定です。当該対象子会社の株式の大部分の売却が実行されれば、当社グループにおいてこれまで適正な評価がなされていなかった事業価値の一部が顕在化されることとなる見込みです。本特別配当は、当該見込みも踏まえ、可能な限り早 期に、当社グループの企業価値向上と両立する範囲において最大限の株主還元を実施することをも目的としております。

https://www.japanasiagroup.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021-3-1_1.pdf

以下は概要です。

https://www.japanasiagroup.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021-3-1_2.pdf

今日の株価ですが、昨日の終値1,227円に対して、始値1,047円(9:16)、高値1,131円(12:47)、安値1,014円(9:35)、12:48時点で1.131円です。市場は評価していませんね。TOBが撤回される可能性を見ているのでしょう。

 

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