2022年05月27日

セントラル硝子に関して書こうと思っていたコラム

以下、今年の4月上旬くらいに途中まで書いていたコラムです。旧村上ファンドの保有割合が18.24%と書いているので、4月10日くらいに下書きしていたんだと思います。

特別配当を出して対抗するかも?という内容を書いていました。手元現預金+投資有価証券から有利子負債をマイナスした額くらいの特別配当を出して株価を上げて旧村上ファンドに出て行ってもらうという作戦を考えているのではないか?という推測をしていました。ただ、私は「特別配当を出しても旧村上ファンドが出ていくという確約がない中で、130億円ものカネを使うという経営判断をしないだろう」と結論付けていました。一度読んでみてください。のちほど私の考え方をまとめます。

ここから。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

~セントラル硝子は旧村上ファンドにどう対応するか~

最近旧村上ファンドが熱いです。コスモエネルギーHD、クレディセゾン、住友大阪セメントと立て続けに規模の大きい先の大量保有報告書を提出しました。しかしひっそりとセントラル硝子の株式も買い増しています。

旧村上ファンドがセントラル硝子の大量保有報告書を提出したのは2018年7月6日で保有割合は5.04%でしたが、以降継続して買い増し、2022年3月11日に提出された変更報告書によると18.24%になりました。以下、株価と保有割合、取得単価です。

旧村上ファンドの保有割合は徐々に増え続けてきました。一方で取得単価は2,166円であり、直近の株価は2,100円あたりですから、若干含み損です。ではセントラル硝子が取り得る対抗策は何があるでしょうか?

多くの会社が取ってきた自己株TOBはどうでしょうか?基本的に自己株TOBは時価マイナスの価格で行うことが多く、現状、旧村上ファンドの取得単価を株価が下回っていますから、自己株TOBを行っても旧村上ファンドは応募しませんね。もちろんプレミアムを付ける場合もありますし、西松建設などもプレミアムを付けた価格で自己株TOBをやりましたが、20%も30%もプレミアムを付けるわけにはいきませんから、現実的ではありません。ですから現状では自己株TOBは取りにくいと思われます。

自己株TOBが取りにくければ、大幅増配、特別配当の実施が考えられます。セントラル硝子の財務体質を見ると(2021/9月末)、現預金28,838百万円、投資有価証券42,873百万円、有利子負債58,697百万円です。投資有価証券も含めた広義でのネットキャッシュは28,838百万円+42,873百万円―58,697百万円=13,014百万円です。完全議決権株式40,353,500株ですから、13,014百万円÷40,353,500株=322円です。322円の特別配当をしたら、2,100円の株価が2,400円くらいまで上昇する可能性があります。配当の基準日まではある程度の株価で推移することが考えられますし、現状の株価は旧村上ファンドの買いや旧村上ファンドの行動に期待した買いで支えられているようには見えないので、旧村上ファンドが売り始めても大きく値崩れすることもないように思われます。これはあるかもしれませんが、おそらくないと考えます。なぜならば、経営者がそれを決断できないからです。130億円のキャッシュを配当として吐き出して、確実に旧村上ファンドが出てってくれる、出ていくことを確約してくれるのならやるでしょうけど、確約がない中で130億円のキャッシュを使うという決断はできないでしょうね。もしかしたら、旧村上ファンドと交渉し、特別配当を出すから市場で売却するということを確約させて実行するということもあるかもしれませんね。

もう1つは二段構えの戦略です。まずは特別配当の実施を公表し株価が上がったところで、旧村上ファンドからトストネットによる自己株取得で買い取ってしまう方法です。これもなくはないし、似たようなことをやった会社(イノテック)があるものの、これだけ旧村上ファンドが株式を保有している状態ではなかなか応じないでしょう。旧村上ファンドのレピュテーションリスクもありますから。

現状であり得るとしたら特別配当ですが、どうでしょうかねえ・・・。それよりもおそらくセントラル硝子は有事型買収防衛策での対抗を考えているのだろうと思われます。ただ、有事型買収防衛策を発動してもどうなるでしょうか?以下、有事型買収防衛策を発動した可決できた東芝機械との比較です。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ここまでが4月上旬に書いていたコラムです。結果的にセントラル硝子は100億円規模の自社株買いを公表しました。配当と自社株買いは株主還元という意味では同じです。つまりセントラル硝子は株主還元強化で株価を上げ旧村上ファンドに出て行ってもらおうと考えたという意味では、上記予想はある意味当たっていました。ただ私は「やるかもしれないけど、やらないと思う」と書きましたので、まあ予想は外れました。

のちほど私の考え方をまとめますね。

 

このコラムのカテゴリ

関連する
他のコラムも読む

カテゴリからニュースを探す

月別アーカイブ