2022年09月21日

なんでセントラル硝子はこうなっちゃったのか?

簡単。買収防衛策をやめたから。セントラル硝子はかつて平時型買収防衛策を導入していましたが、旧村上ファンドが大量保有報告書を提出し、買収防衛策の更新期限を迎えましたが、自ら廃止を選択しました。おそらく継続したかったのでしょうが、安定株主比率があまり高くないので、否決されるリスクがあると判断してやめたのでしょう。

この判断が大間違いでした。何が何でも買収防衛策を継続すべきでしたし、何ならジャフコのように取締役会決議で有事型買収防衛策を導入すべきでした。なんでそうしなかったのでしょうか?

経営陣が戦う覚悟を持てなかったからです。たぶん村上さんはセントラル硝子が2019年3月に買収防衛策を廃止した時点で「オレの勝ちやな」と思ったことでしょう。だって敵が目の前に迫ってきているのに、買収防衛策という戦うための武器を放棄したんですよ。そりゃ敵にしてみたら「戦う気がないんだな」とうつりますよ。この時点で負け確定。※東芝機械はある意味えらかった。平時型買収防衛策をやめたけど、最終的にきちんと戦ったから。

戦う覚悟は有事になってから持とうと思っても、なかなか難しいです。そんな余裕ありませんから。ちゃんと平時のうちから「企業防衛とは何ぞや?」「守りたいのは何なのか?」「どうやったら守れるのか?」「平時のうちから企業価値をどうやって高めるのか?」と議論して準備しないとダメなんですよ。

 

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