旧村上ファンドがいくつか変更報告書を提出
旧村上ファンドが以下4社の変更報告書を提出しました。持ち分の増減による提出もありますが、共同保有者の住所変更による提出もあります。三井住友建設とコスモの持ち分に変化はありません。
アルプスアルパイン:6.35%⇒7.40%
三井住友建設:11.29%⇒11.29%
コスモ:20.01%⇒20.01%
東亜建設工業:8.96%⇒7.92%
ヨロズ:11.58%⇒10.61%
東亜建設工業株については以前から売却していましたので、まあこれはご退出ということなのでしょう。ヨロズはもうあきらめるんですね。ヨロズさん、お疲れさまでした。裁判でも買ってますし、買収防衛策を継続できる株主構成になっているようですから、旧村上ファンドが攻撃しても攻略するのは難しいと考えたのかもしれませんね。
私が注目しているのはアルプスアルパインです。アルプスアルパインは経営統合時にオアシスやエリオットのターゲットになりました。まあ経営統合時に狙われたのはある意味特殊要因ではあるのですが、アクティビスト3社に狙われたということです。
そうそうない経験ですね。そして旧村上ファンドが大量保有報告書を提出したわけですが、提出状況は以下の通りです。
2023年
1月31日 5.02%
2月6日 6.14%
2月27日 4.87%
5月15日 5.13%
5月19日 6.14%
8月4日 6.35%
9月6日 7.40%
旧村上ファンドはアルプルアルパインの大量保有報告書を1月31日に提出し買い増しするもののわりとすぐに売却したんです。でも5月15日にまた大量保有報告書を提出しました。買い増しを再開したということです。株価と保有割合、取得単価の推移は以下の通りです。
株価が下がったところで買い増ししたってとこでしょうけど、これから村上さんたちの動きも変わってくるのでしょう。コスモへの攻撃がどうなるか、MoMで買収防衛策を発動したらどうなるか?もちろん狙われる側としてはMoMでの発動が認められたほうがよいのでしょうが、だったらMoMの対象にならないような買い方だったり攻め方だったりをすればよい話なのです。
村上さんがやってきたらMoMじゃい!ではないんですよ。彼らは時代にあわせて投資スタイルや攻撃方法を柔軟に変えてきます。まあわかりやすく言えば、今のところMoMの対象になっているのってアジア開発キャピタルと村上さんたちくらいでしょ?じゃあアジア開発キャピタルや村上さんたちのやり方とは異なるアプローチをしてくるだけ、ということです。オアシス相手にMoMでの発動をやりますか?ということです。やるかもしれんけどww
そういう意味でもアルプルアルパインに対して村上さんがどういう攻撃をするのか要注目です。大量保有報告書を提出されて、その後出て行ったとしても安心してはいけないのです。一度研究した銘柄なんですから、株価が下がればまた買ってきますよ。
ある意味アクティビストは個人投資家と同じような買い方をしますから。