2024年03月01日

ニュース一言コメント

以下、今週の主なニュースです。定期的にアップできるかどうかはわかりませんが、時間があるときにこういう形で主なニュースに対する一言コメントをアップしていきます。深堀できそうなニュースはコラムにします。

ツルハとウエルシア統合検討 イオン、株追加取得へ 2024年2月24日

業界再編自体は避けられないのでしょうし、日本経済にとってもよいことなのでしょう?でもツルハさんはホントにこういう形での再編を望んでいたのかなあ、と思いましたね。イオンさんとの関係はよく知りませんが、自主独立、自社が再編の主役になることを望んでいたのだとしたら、なぜそうするための行動をしなかったのか不思議です。

上場会社の経営者は、気合と根性と度胸を持った方がよいのでは?と感じます。

しかしツルハの非公開化の話はどこに行ったんや???

「50年前比で10倍」の日経平均にバブル懸念は早計 2024年2月26日

『「東証がうるさいからとりあえず形だけ整えろ」というようなダメな企業はまだまだいっぱいあるが、前向きに取り組んでいる企業、経営者が現れた』

否定しませんし、よい方向に向かっているのかもしれませんが、株式市場は「上場会社が描いた絵」を見ているに過ぎないのではないでしょうか?PBR1倍割れを改善するための絵はこうです!道筋はこうです!と投資家に示しただけで、結果を示したわけではありません。絵をまだ描いていない・公表していない会社は、PBR1倍割れを真に改善することの難しさを知っているからとも言えます。収益性の改善ってホントに難しいと思いますよ。

『経営者が傲慢になって「株主を追い出せ」とか言い出すと、日本企業に将来はない。』

そんなことを言う経営者、最近います?他のステークホルダーや会社全体の利益など無視して自分たちの利益しか考えないアクティビストは出て行ってくれ!と考えている経営者は多いと思いますが。

再びファンドが筆頭株主、サッポロの不動産にメス 2024年2月26日

『3Dは22年からサッポロに経営改革を求めており、不動産賃貸収入により経営の甘えが生じ、酒類事業の低収益性を長年放置したことで悪化を招いたと指摘』

ホントにサッポロの経営に甘えが生じていたのでしょうか?大変失礼ながら、サッポロがどんなにあがいても、業界内の地位を向上させることは現実的に不可能に近い状況なのではないでしょうか?不動産をどうこうしたところで解決するわけではないのであれば、現状を維持するのも1つの方策では? サッポロに限らず、収益源を多角化させ経営を安定化させるのはほかの会社でもやっています。不動産会社を完全子会社化する事例もあります。アクティビストが言う株主利益の名のもとに、サッポロは行ってはいけない道を突き進んでないか?まあ恵比寿を売ることはないようなので大丈夫とは思うものの・・・。

もう一度言いますが、3Dとスティールは儲けるための方法・作戦は違うものの、同じアクティビストです。なおサッポロ関連の有料コラムは以下です。

No.1692 サッポロさん、スティールパートナーズはアクティビストですよ!

No.1694 サッポロ尾賀社長のインタビュー記事を見てみましょう

 

上場企業の看板を返上するMBO、今年もハイペース

MBOをすると誰が得をするのか?投資家は株で儲けることが仕事なんですからやればいいと思いますよ。でもMは非公開化に参加する必要はないし、本来参加すべきではないと思います。 MBOなどせずとも経営改革は可能だし、むしろ外部株主が存在して緊張感のある状況のほうが改革可能だと考えます。Mはお金が欲しいなら、上場したまま役員報酬を工夫すればよいだけ。ちなみにスノーピークのMBOの真の目的は以下と想像しております(有料ですみません)。

No.1691 スノーピークのMBOの目的はこれでしょ?

 

丸紅株式会社・イオン株式会社のさらなる成長と発展に向けた戦略的パートナーシップに関する契約書締結の件

『双方の関係をより強固なものとするため、丸紅はイオン株式を追加取得しました』 もちろん詳細はわかりませんが、イオンはやるべきことをちゃんとやる会社ですね。時期も時期ですからね。以下のとおりと想像しております(有料)。

No.1695 丸紅がイオン株を追加取得~イオンの狙いは?~

 

また狙われた東京ディズニー株 三井不動産は「本業としての投資」

オリエンタルランド株式の売却が目的なら三井不動産を狙ったのは筋違い。京成を狙うべき。 エリオットは『「世界最恐」の物言う株主』だそうですが、意外と張子の虎だったりして???ちなみにエリオットが三井不動産に投資をした狙いは以下と想像します。

No.1679 エリオットのターゲットは三井不動産

No.1683 エリオットの三井不動産に対する次の一手はこうだ!

No.1684 エリオットの三井不動産に対する主張はおかしい&三井不動産も攻撃しよう!

 

同意なきM&A、進む二極化 太田洋弁護士に聞く 2024年2月27日

ストラテジックバイヤーの敵対的TOBはニデックのような王道に収れんすると思われます。一方アクティビストも虎視眈々と儲ける方法を考えており、彼らのやり方は1つの手法には収れんされない。 彼らは株価を上げて儲けることが目的。だからいろんな方法を考えますね。

ある大手企業は年に1度、アクティビスト対応の『演習』をしている

ちなみに年に一度の演習では足りないですね。日々、市場で何が起きているか?を追いかけ、うちに同じことが起きたらどうするか?起きないようにするにはどうするか?を考える必要があります。

オアシス、NECに航空電子の自己株TOB応募の差し止め申し立て 2月26日

『オアシスはNECに投資している』

 ね?大手もアクティビストのターゲットになっているんですよ。 「うちが狙われるわけない」という根拠のない妄想は捨てるべきなのです。時価総額の大小に関係なく、どんな会社もアクティビストや敵対的買収のターゲットになります。

ちなみにオアシスはかつて任天堂やキヤノン、京セラなどにも投資していたことがあります。今はどうなのかわかりません。

No.744 オアシスの投資行動について

No.762 オアシスの投資先とこれからの行動

 

シェルもソニーも標的に アクティビストは資本主義の「あだ花」か

少し古い記事です。

仮にアクティビストがあだ花だとしても、時代時代でいろんなあだ花が咲きます。つまりアクティビストがいなくなるなんてことはあり得ないということ。 だから常に対応策を検討しておく必要があります。

損保大手4社が政策保有株ゼロへ 6.5兆円、段階的に売却 2月29日

わかっていたことですが、上場会社のインパクトはかなり大きい。 何も対応せずに『仕方ないよね』とあきらめるか、同じ問題意識を持つ会社と協力するのか? 後者の会社はぜひご相談いただきたいです。株券は株主のものだが、会社は株主のものではないから。

日本の株持ち合い解消、最終局面 市場は成長投資を注視 3月1日

『もたれ合いの象徴とされた日本企業の株式持ち合い』

持ち合いをもたれ合いにするのか、会社のためとするのかは上場会社の皆さん次第です。持ち合いをしながら株価を上げることも可能。 何のための持ち合いか?会社は誰のためにあるのか?をよく考えることが大切です。

サッポロHDが不動産に外部資本導入 物言う株主、狙いは業界再編か

みんなよく誤解しますよね。アクティビストの狙いは業界再編などではありません。株価を上げることであり、大儲けすることです。ここを間違えるから対応も間違えるんです。

 

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