ダルトンはいったい何を考えているのか?
有事型買収防衛策を導入したあすか製薬株を追加取得しようとダルトンは、ルールに則って意向表明をしました(ルール上は「大規模買付行為等を実施する旨の趣旨説明書を提出」)。あすか製薬がルールに則って質問をしたところ、ダルトンのローゼンワルドさんは「オレが支配者だ!」というよくわからんマウントをとって回答を拒否しました。ちなみにあすか製薬は「有事型買収への対応方針」を「導入」しただけであり、「発動」したわけではありません。買収提案・株式追加取得の内容を吟味しているだけです。
またあすか製薬の社長だけにあてたメールで、なぜか西村あさひの太田弁護士の名前をわざわざあげて「私はお金を無駄にすることが大嫌いなので、太田弁護 士の所属事務所である西村あさひ法律事務所・外国法共同事業に、ウェブで簡単に入手で きるような質問の回答のために多額の費用が支払われるのは非常に残念です」としています。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4886/tdnet/2683448/00.pdf
ダルトンさん、太田弁護士の名前をあげる意味、あった???ただただ「感情的なんだな」と見なされるだけです。こういう質問と回答は淡々とやらないとダメなんですよ。旧村上ファンドですらちゃんと回答しているんですよ。こんなメールを送って何がしたかったんです?また貴社があすか製薬株を買い増すことによって他のステークホルダーの利益に重大な影響を与える可能性があるから質問しているのです。
「質問の作成や回答にかかる法的費用は、完全な時間とお金の無駄のように思えます。な ぜなら、グループの支配者が誰かはすでに貴殿[当社注:山口惣大代表取締役社長のこと]もご存知だからです。それは私[当社注:James B Rosenwald III 氏のこと]です」
会社は株主の所有物ではありません。そもそもあなた、あすか製薬株の何%を持っているのさ???たったの20%しか持っていないのに所有者ヅラしないでよ。以下の記事もぜひご覧ください。
ダルトンの要求は「愛のムチ」といえるか 企業防衛のプロが「会社は株主のものではない」と断じる理由
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会社は株主のものではないという話をさらにわかりやすく言うと、例えばあなたがイオンの株主だったとして、イオンに行き、レジを通さずに果物売り場のリンゴをかじったらどうなるでしょうか?「会社は株主のものだ!だからイオンで売ってるリンゴも株主であるオレのものだ!」 通じますか?通じません。窃盗罪です。 あなたがフジMHD株主だとして、サンケイビルに行き「オレはフジMHDの株主だぞ!サンケイビルも株主のものだ!」といって空いている物件に住み着いたら?「おっしゃるとおりです。空いている部屋をご自由にお使いください」となるでしょうか?なりません。不法侵入です。 では「会社は株主のものだと言うけれど、いったい株主は会社の何を所有しているのか?」ということになりますよね。突き詰めていくと、株主が所有しているのは会社の配当可能利益や残余財産ということです。逆に言えば、債務超過の会社には株主が所有しているものがないということになります。 |
あれだけ威勢のよかったダルトンさん、以下の通り、あすか製薬株の追加取得をやめたそうです・・・。なんやったの?
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120250930565747.pdf
ダルトンさんに1つ伺いたいことがあります。「ねえ。作戦、ちゃんとたてた上で行動した???」
あとダルトンさん、今回、引いちゃダメだったんですよ・・・。アクティビストってのは「強面」でなくちゃダメなんです。なめられたら終わりなんですよ・・・。
ローゼンワルドさんの首に鈴付けられる人がいないんでしょうね・・・。「そんなメールを送っちゃダメ」「意向表明を出した以上、質問は大量に来る。現在の人員で対応できるか?」「西村あさひの優秀な弁護士に現在の社員やダルトンのLAで太刀打ちできるか?」をちゃんとダルトン内で検討した???してないとしたら「ザツ」です。
ダルトンさんがどうすべきだったか特別コラムをまとめる予定です。私だったらこう攻める。
(2025年9月30日21:10追記)ダルトンさん、もしかしたら「あえての撤退」という可能性もなくはないですね。さすがにただの撤退ではないような気がしてきました。あれだけ威勢がよかったので。さすがにノープランで意向表明撤回はないような気が・・・。
