2019年09月26日

今日の日経24面「眠れる価値を探せ」

今日の日経24面にユニゾHD買収合戦で見えた日本株の「眠れる価値」でユニゾHDに対するTOBに関する記事が掲載されています。

記事に興味深い内容があります。

ユニゾHDの買収合戦は「現時点の価値」の再評価を促し、結果的に株価は急上昇した。これ見た海外投資家が日本の割安な不動産株への注目が高まり、あるアナリストは「次の標的はどこかという問い合わせが相次いだ」と語る。テーオーシーや京阪神ビルディング、ダイビルなどが投資家の興味を引いているという。「ガバナンスの改善期待は、不動産株の大きなテーマの1つだ」と三井住友DSアセットマネジメントの秋山悦朗シニアファンドマネージャーは話す。三菱地所が初の自社株買いに動くなど企業側にも変化の兆しはある。

次の標的はどこか?テーオーシーと京阪神ビルディング、ダイビルの名前が挙がっています。実は3社中2社はもうターゲットになっています。テーオーシーはすでに敵対的TOBを仕掛けられたことがあります。2007年にMBOをしようとした際、ダヴィンチ・アドバイザーズがカウンターTOBを仕掛けました。MBOもTOBも失敗に終わりましたが。そしてその後、テーオーシーはエフィッシモのターゲットになりました。最終的にはテーオーシーは自社株買いを実施し、エフィッシモはそれに応じたようです。京阪神ビルディングについては、村上ファンドの創業メンバーである丸木さんの「ストラテジックキャピタル」が大量保有報告書を提出しており、5.85%保有しています。

また、狙われている訳ではありませんが、三菱地所は今年の6月まで買収防衛策を継続していました。

世界景気の先行き不安や地政学的リスクなど投資家を萎縮させる材料は多い。だが、ガバナンスの改善余地が大きいからこそ、日本株の掘り起こされるべき「含み価値」も大きい。経営者と投資マネーが両面からそれをあぶり出せば、逆風を跳ね返す突破口になるはずだ。

自社とは関係のない事象で株価が下がっている場合、含み価値は大きくなります。アクティビスト・ファンドは株価と本来の価値の乖離を見逃しません。平時のうちの今、何をやっておくかが非常に重要になります。

 

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