前田道路の状況

東芝機械が注目されていますが、前田道路も要チェックです。

現在、前田道路は前田建設工業に敵対的TOBを仕掛けられています。前田道路は以下のとおり「当座のコメント」を公表しています。

http://www.maedaroad.co.jp/ir/2020/info_20200120-2.pdf

これは金商法で定められた意見表明ではありません。位置づけとしては「前田建設工業による当社へのTOBは、当社経営陣が賛同したものではないですよ。当社経営陣はこれからTOBの内容を精査して意見を表明しますから。株主の皆さんは応募しないでね」というものです。

これから前田道路は意見表明をすることになる訳ですが、流れとしては、TOBが実施されたのが1月20日(月)です。10営業日以内に意見表明報告書を提出しますので、2月3日(月)までです。

基本的にいきなり「反対じゃー！」ということにはなりません。とりあえず質問権を行使しつつ、意見は「留保」とするのが一般的です。ただ、伊藤忠vsデサントの際にデサントは質問権を行使しませんでしたから、今回のケースでも質問権を行使しないこともあり得ます。

質問権が行使されたら、買収者は5営業日以内に対質問回答報告書を提出します。仮に2月3日(月)に留保の意見表明＋質問権行使だとすると、2月10日(月)までに提出されます。それから前田道路が賛成・反対の意見を表明するという流れです。2月17日(月)の週あたりで出てくるかもしれませんね。それまでマスコミ各社は「敵対的」とは報じないかもしれませんが、これはもうすでに敵対的だと見てよいと思います。