2020年03月23日

前田道路と前田建設の前場の株価

両社とも大きく下げていますね。詳しくはhttps://finance.yahoo.co.jpなどで両社の株価をご覧ください。

なぜ両社の株価は大きく下げているのでしょうか?私の推測ですが、特別配当が可決された後の前田建設と前田道路の中長期的な経営への悪影響を懸念しているからではないかと思われます。

特別配当の基準日は3月6日でした。基準日時点の株主は臨時株主総会でどういう投票行動に出るでしょうか?前田建設以外の株主は当然、特別配当を欲しいと考えているでしょうから、賛成する可能性があります。前田建設の前田道路に対する敵対的TOBに応募した株主も全株は買い取ってもらえていません。買い付け予定株数21,811,300株に対して、応募株数は36,219,783株もありました。按分になります。100株しかもっていなかった株主はまったく買い付けてもらえませんよね?たくさんもっていた株主も一部しか買い取ってもらえませんでしたよね?

そういう株主は当然、特別配当が欲しいと考えるでしょう。特別配当議案に賛成する株主がたくさん出てくるかもしれません。そうなると、前田道路から多額のキャッシュが流出することになり、前田道路の中長期的な経営、ひいては前田建設グループとしての中長期的な経営に悪影響をおよぼす可能性もあります。

そういった悪材料を懸念して株主が前田建設と前田道路の株を売っている、と捉えることもできます。

特別配当による対抗策はまったく対抗策にならず、むしろ、投資家にとってはいい迷惑になっただけかもしれません。

 

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