2020年03月23日

ISSが帝国繊維への株主提案に賛成推奨したそうです。反論してみましょう

以下は、株主提案をしているアセットバリューインベスターズが公表した内容のようです。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000055611.html

抜粋しながらコメントします。

 ISSは以下の点を考慮した上で、AVIからの株主提案である「1株当たり配当額76円」に賛成を推奨しています。

・帝国繊維の財務の健全性を損なわずに、この配当が可能であること。
・投資有価証券やその他の金融商品に大きく偏ったバランスシートのデメリットを上回るメリットを、帝国繊維が示していないこと。
・高水準の現預金とヒューリック株への過剰な投資は資本効率を損ない、不必要なリスクを生み出すこと。

そりゃまあ、帝国繊維は財務体質のよい会社でしょうから、AVIが提案している内容を実行することは可能でしょうね。ただ、「ヒューリック株への過剰な投資」ってありますけど、過剰な投資なんでしたっけ?ずいぶん古くから持っているのでは?なんだかあたかも今現在も過剰に株式を買い増しているような書き方になっていますが・・・。

ISSは「株式の持ち合いが株主に対してどのようなメリットがあるのかを説明することは難しい。投資家の視点に立つと、株式持ち合いは株主資本の適切な使い方とは言えない。なぜなら株式持ち合いに使われている資本は、効率の改善あるいは事業拡大のための設備投資やM&Aに使用することも出来ないし、株主還元にも使用出来ないからだ。」と説明しています。

株式の持ち合いは株主にメリットなどありません。当たり前です。株式の持ち合いは、一部の強欲な株主からその他のステークホルダーの利益を守るために行っています。一部の強欲な株主にとってはメリットなどあるどころか、ジャマでしょうがないでしょう。強欲で自分の利益しか考えない株主や投資家が存在しなければ、持ち合いなどしませんし、したくもありません。会社を守るためにしょうがなくやっています。

そんなに持ち合いをされるのがイヤなら、拒否権付き種類株式の導入を認めていただきたい。認めてくれたらみんな持ち合いなんてやりません。あとは株主提案を会社判断で取り扱わないことができるよう法律を改正していただきたい。

最後に、ISSは帝国繊維の不適切な資本効率に責任を負っている白岩強社長の再任に、反対推奨をしています。

・2012年に社長に就任した白岩強社長は、問題のある資本管理と株主の懸念に対応しないことについて責任を負うべきである。

いつも思うんですけどね。白岩社長の再任に反対推奨するのはいいんですけど、で、誰が適任なんですか?帝国繊維が考えることだ!ですか?あまりに無責任ではないですか?白岩社長がダメなのなら、他の適任者を提示していただきたい。このような推奨が株主のどういう利益になるんでしょうか?大いに疑問です。

 

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