2020年04月08日

前田道路の特別配当議案は可決できるか?株価はどうなる?

今さら前田道路も特別配当が可決できようができまいが、どうでもいいと考えているかもしれませんね。もしかしたら、「こんなことになるなら特別配当議案なんて出さなきゃよかった・・・」と考えているかもしれません。

さて、敵対的TOBの結果、前田建設は前田道路の約51%の株式を保有することになり、連結子会社としました。しかし前田道路はTOB期間中に1株当たり650円、総額約535億円の特別配当を実施することを公表しました。臨時株主総会に諮ることになっていますが、臨時株主総会の基準日は2020年3月6日(金)、臨時株主総会は4月14日(火)となっています。

前田建設は3月6日(金)時点ではまだ前田道路株を約24%しか保有していません。以下、2019/3期末時点の前田道路の株主構成、上位大株主です。

前田道路は議決権ベースでは24.68%所有しています。前田道路が現在でも特別配当を可決させたいと考えているのだとしたら、前田道路社員持株会や共栄火災海上といった前田道路にとっての安定株主は、前田道路の意向に沿って賛成票を投じるかもしれません。

しかし前田道路が、もう特別配当を出したくないと考えている可能性もありますので、その場合は反対票を投じる可能性があります。また、前田道路の中長期的な企業価値向上を考えている機関投資家などは、短期的な株価効果しか生まないような特別配当には反対する可能性もあります。しかも今となっては何の意味もない特別配当ですから。

どっちに転ぶかは難しいですね。そうはいっても、TOB期間中に前田道路株を買った株主は特別配当が欲しいと考えているかもしれませんから。

 

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