2020年02月04日

前田道路 今後の流れは?

前田建設工業が前田道路に対して敵対的TOBを実施しました。これまでの流れは以下のとおりです。

1月20日(月)  前田道路が前田建設工業との資本関係解消提案と自己株取得提案を公表

1月20日(月)  前田建設工業が前田道路に対してTOB実施を公表(1株当たり3,950円、前営業日終値に50.02%のプレミアム、TOB期間1/21(火)~3/4(水)30営業日、下限なし上限51%)

1月20日(月)  前田道路が当座のコメント公表

1月24日(金)  前田道路がTOBに対して反対意見を表明

1月24日(金)  前田建設工業が前田道路の反対意見に対して遺憾と表明

1月29日(水)  前田建設工業が前田道路の資本関係解消提案・自己株取得提案に対して拒否。TOBに賛同するよう要請

こんな感じですね。前田道路は前田建設工業のTOBに対して反対を表明したものの、TOB価格が高いのか安いのかについては言及していませんし、現時点では反対意見を表明したまでです。

前田建設工業はすでに前田道路の株式を議決権ベースで24%程度所有していますので、単に反対と言っただけではTOBは成立してしまうでしょう。そこそこTOB価格も高いのでしょうし、何よりTOB成立要件として下限が付されていません。ですからホワイトナイトなどが現れない限り、前田建設工業は持ち分を増やすことになるでしょう。

ただし、前田道路が単独で戦えないかと言うとそうでもありません。前田道路はけっこうキャッシュを持っていますし、時価総額的には前田道路の方が前田建設工業よりも大きいです。日本初のパックマンディフェンスをやろうと思えばやれます(法律的な問題の有無については法律専門家ではないのでわかりませんが)。

前田道路が反対意見を表明したのが1月24日(金)ですから、そろそろ何かしら次のアクションがあってもよさそうですね。ただ、期末に議決権を持たれたくないと考えれば、対抗策の打ち出しを後にすることも考えられます。まあ、前田建設工業のTOBが成功してしまえば、臨時株主総会開催を請求されるでしょうからあまり意味はないかもしれません。

パックマンディフェンスかホワイトナイトか、それとも合わせ技か?いずれにせよ、前田道路は抜本的な対抗策を打ち出さないことには負けてしまいますね。

 

 

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