2020年04月27日

大戸屋の戦い方はそっちではない

大戸屋vsコロワイドに関する週刊文春の記事に興味深いことが書いてあります。

https://bunshun.jp/articles/-/37407?page=2

「今は宅食サービス会社を経営する智仁氏は一度辞退したが、蔵人会長から『創業家精神を語ってもらうだけでいい』と口説かれ、受け入れた」(メガバンク幹部)

大戸屋は「コロワイドに買われたら当社の魅力である店内調理が失われてしまう!」と主張したらアウトです。正確に言うと、そこだけに固執するとコロワイドの思うつぼです。

おそらくコロワイドは「大戸屋の魅力は店内調理という形式ではない。現経営陣は創業者の精神をはき違えている。大戸屋の精神をよくしる創業者のご子息を取締役に提案する理由はそこにある」といった主張をしてくるでしょう。ご子息を取締役候補にしたのは、大戸屋が創業者の精神を持ち出してきたときの対抗馬とするためです。

大戸屋の創業者精神で戦ってしまうと、現経営陣は負けます。株主には現経営陣が創業者の息子を追い出したと見るかもしれませんから。その土俵で戦うと負けます。

今回の戦いは、合理的なロジックを展開すれば大戸屋が勝てます。そこに気づくかどうかです。

 

このコラムのカテゴリ

関連する
他のコラムも読む

カテゴリからニュースを探す

月別アーカイブ